中国、eコマース業界の「独身の日」商戦が間もなく開戦
1が4つ並ぶことから中国で「独身の日」とされている11月11日前後は、オンラインショッピングの繁忙期となり、これまでも小売業の記録を打ち立ててきた。今年も、11月を前に、多くのオンラインショップが既に、「独身の日」に向けた大規模な販売促進キャンペーン実施を発表している。同キャンペーンは例年、大盛り上がりとなるため、オンラインとオフラインを結び合わせた新たな販売形式も次々に参戦を表明している。京華時報が報じた。
B2C(企業と個人の取引)の「天猫(Tmall)」は2009年、「独身の日」をテーマにした大規模セールを始めた。当初の目的は、独自のイベントを生み出すため、という程度だった。また、この時期は、ちょうど秋物の服から冬物の服に移行する時期で、「天猫」はキャンペーンを通して、消費者に魅力ある窓口を設置しようというのが狙いだった。結果、同キャンペーンは大反響を呼び、現在は「天猫」だけに留まらず、eコマース(電子商取引)の代名詞とも言える一大イベントへと発展。普段はオンラインショッピングをしない人や一般店舗にまで大きな影響を及ぼすようになっている。
O2Oスタイルも「独身の日」に照準
eコマースの分野では今年、インターネットの世界(オンライン)から実際の店舗(オフライン)へ人々を誘導し、購買へ導く施策であるO2O(Online to Offline)が大きな話題になった。O2Oでは、モバイルインターネットを通して、オンラインショップのメリットである「体験」とオフラインショップのメリットである「便利」を結び合わせ、販売を促進する。
インターネットが庶民の娯楽の重要な一部をなすようになるにつれ、「オンライン」と「オフライン」の距離が縮まっている。そして、スマートフォン(多機能携帯)のアプリが作り出す販売環境も、O2Oの幅を無限に広げている。このような現状を背景に、eコマース業界にとって、「独身の日」は決して見逃すことのできないO2Oの機会となっている。
天猫は17日、近づく「独身の日」の大セールは、オンラインとオフラインの壁を破り、中国全土の1000以上の県・市のオフラインショップ3万件でも実施すると発表した。同日、天猫は百貨店大手「銀泰商業集団」と「O2O戦略提携」を結んだ。「銀泰商業」が経営する中国全土の百貨店35店が天猫が展開する「独身の日」の大セールに参加する。また同時期、大手家電小売販売会社「蘇寧電器」も、中国初のO2O関連のショッピングイベントを開催すると発表した。同社は11月上旬から中旬にかけて、「便利、安価、高品質、サービス」を核心に、オンラインとオフラインの壁を打ち破ったショッピング形式を採用した一連の大規模な販売促進イベントを実施する。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年10月29日