上海地下鉄 「1元書籍レンタルサービス」を大々的にPR
上海地下鉄2号線を運営する上海地下鉄第二運営有限公司、滬江網、愛知書店の共同企画による地下鉄での書籍レンタルイベント「緑色(エコ)読書月間」の始動式が18日、地下鉄2号線静安寺駅で行われた。解放日報が報じた。
エコ読書月間の期間中、地下鉄2号線の乗客は、2号線の駅構内にある愛知書店各店およびセルフサービス書棚に陳列されている書籍・定期刊行物を1元でレンタルし、他の任意の店鋪で返却できる。書籍は1千種類あまりに上り、レンタルカードの会員登録や保証金は不要だ。地下鉄第二運営公司の担当者は、「『1元書籍レンタルサービス』は、スタートして半年近く経ったが、乗客の認知度はまだまだ低い。『エコ読書月間』のPRを通じて、より多くの乗客が、地下鉄に乗っている間の『すきま時間』を利用して読書にいそしんでくれるよう願っている。2号線全線には現在、16カ所のサービス店舗およびセルフサービス書棚がある」と話した。
しかし、保証金や身分証明登録が不要で、果たして貸した本が戻ってくるのだろうか?書店側は赤字にならないのだろうか?愛知書店の于傑氏は、「読書に対する乗客の関心が高まることの方が、貸した本が戻ってこない問題より大切だ」と強調した。
経営コストについて、于氏は「周りが想像するほど高くはつかない」と述べた。貸出スポットの8割は、もともとの書店スペース内に設置されており、残りの20%はほとんど場所を取らない小さなセルフサービス書棚なので、スペースを確保するためのコストはほとんどかかっていない。また、書籍の損傷や紛失による支出も受入可能な範囲だ。今のところ、貸し出された書籍の紛失率は低く、書店側も損害に遭った書籍への対応策を万全に行っている」と語った。また、今回のイベントについては一部の出版社も協賛している。于氏は、「乗客の良心を信じ、乗客とともに努力することを肝に銘じれば、このサービスは継続できる」と自信満々だ。
地下鉄第二運営公司側は、「貸出スポットでは、市民・企業による書籍の寄贈も受け付けている」と話した。寄贈された書籍は分類された後、一部が出稼ぎ労働者子女のための学校に送られ、残りは、より多くの乗客が読めるように、これらの貸出スポットに置かれる。寄贈図書・雑誌は、今年3月から今までに累計10万冊に達したという。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年8月19日