中国人、平日の空き時間はわずか3時間 旅行願望もうすい
中国国家観光局は19日、中国人のレジャー情況に関する調査報告書を重慶で発表した。それによると、中国人は平日、暇な時間が3時間しかなく、1日の活動時間の13.15%しか占めていないことが分かった。同数字は、経済協力開発機構(OECD)の加盟国18カ国の平均値23.9%を大きく下回っている。同調査報告書の発表は今回が初めて。中国新聞網が報じた。
同調査によると、中国人が仕事や仕事関連の活動に用いる時間は1日平均9.249時間で、うち移動に使う時間が1時間を超えていた。
一方、有給休暇の分野では、中国大陸部の情況は、調査対象となった39の国や地域のうち最も低い水準となっている。例えば、従業員の有給休暇確保の面で、関連の規定に違反しているため、会社と交渉したことが「ある」と答えたのは、回答者のわずか7.7%だった。また、有給休暇制度を厳格に実施するのは「可能」と答えた人は半分しかいなかった。この面、国営企業や事業単位(国家が社会公益目的のため、国家機関により運営あるいはその他組織が国有資産を利用し運営するもので、教育、科学技術、文化、衛生などの活動に従事する社会サービス組織)の職員は相対的に楽観的な見方を示している。
同調査で注目に値するのは、中国人が「レジャーライフ」に対して、ネガティブなイメージを抱いている点だ。例えば、「レジャー」というのは、「食べたり飲んだり、遊んだりして楽しむこと」で、個人や社会の発展の妨げになると考えている人が多くいる。全体的には、レジャーがもたらす積極的な価値やその重要性を認めてはいるものの、現実の生活の中で何かを決定するとなると、往々にしてレジャーを後回しにしがちで、別の用事とかち合えば、お金儲けや事業、生活上のそのほかの事を優先することが多い。
主観的に見ても、中国人は旅行やレジャーに対してそれほど強い願いを抱いていない。同報告によると、レジャー32項目のうち、中国人に最も選ばれたのは、「テレビ」や「家族や友人との集まり」「ウィンドウショッピング」「読書」「新聞」「インターネット」など、家庭的、大衆的な項目だった。うち、女性が好むのは、「美容」や「工芸品の制作」で、男性は「トランプ」や「麻雀」だった。一方、「旅行」は下位に沈んでいる。