<企画>日本の政治家が語る釣魚島問題の棚上げ合意
このほど訪中した野中広務元自民党幹事長は、中日国交正常化時の釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題棚上げについて、両国指導者間の合意があったことを認めた。菅義偉現内閣官房長官は「全く根拠がない」と野中氏を繰り返し批判し、「中国に歓待されて」そのような発言をしたのだと中傷すらした。これについて、中国外交部報道官は「日本側の合意違反が緊張を招いた」と述べた。そして人民日報の論説記事は、40年余り前の了解と共通認識は、中日関係の発展と東アジア地域の安定の基礎だと指摘している。
■野中広務氏「釣魚島問題の棚上げ合意があった」
劉雲山中共中央書記処書記(中共中央政治局常務委員)は3日午後、自民党の野中広務元幹事長率いる日本の超党派ベテラン政治家代表団と人民大会堂で会見した。野中氏は日中国交正常化時の釣魚島(日本名・尖閣諸島)問題棚上げについての両国指導者間の合意を振り返り、「日中友好は大勢の赴くところ、人心の向かうところだ。このために全力を尽くしたい」と強調した。>>>詳細へ
■野中広務氏「日本の棚上げ合意無視が今日の対立の原因」
野中氏は4日、関西空港で「私は『尖閣諸島』(すなわち中国の釣魚島およびその付属島嶼)問題について日中首脳間に合意があったことを表明するために訪中した。この問題をめぐる日中間の対立は、国民をひどく不安にさせている。(日本)政府が係争棚上げの共通認識を無視したからこそ、今日の対立がもたらされた」と述べた。>>>詳細へ
■外交部:日本側の合意違反が緊張を招いた
中日国交正常化交渉と平和友好条約締結時、両国の一世代上の指導者は両国関係の大局的見地から『釣魚島問題を棚上げし、後で解決する』ことで重要な了解と共通認識に達した。これは歴史事実だ。日本側が昨年以来してきたことは、この了解と共通認識に背き、破壊するものであり、これが現在の緊張を招いた根本的原因だ。われわれは日本政府に対して、歴史を直視し、野中元官房長官のような国内の有識者の呼びかけを重視し、つまり釣魚島係争の棚上げについて中日間に合意があったことを認め、対話と協議を通じた釣魚島問題の管理、コントロール、解決の道に戻るよう再度促す。>>>詳細へ
■評論・分析:釣魚島問題棚上げの合意を無視していいのか
1972年の中日国交正常化と1978年の平和友好条約締結交渉の過程で、両国の一世代上の指導者は大局的観点から「釣魚島問題は棚上げし、後の解決に委ねる」ことで重要な了解と共通認識に達した。これはその後40年余りの中日関係の発展と東アジア地域の安定・安寧の基礎となった。
百年の積み重ねを一日で破壊する。日本が一方的に釣魚島紛争を引き起こし、歴史問題でマイナスの動きを続けていることで、中日関係の基礎はすでに深刻に損なわれた。自らの行いについて考え直すことを拒絶し、頑として歴史の真相を覆い隠し続けるのなら、中日関係は取り返しのつかない損害をこうむり、日本は国際社会で一層孤立するだけだ。>>>詳細へ
(編集YX)
「人民網日本語版」2013年6月9日