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理論キーワード解説「一国二制度」

 一国二制度の基本的な内容は、一つの中国を前提に、国の主体は社会主義制度を堅持すること。香港、澳門(マカオ)、台湾は中華人民共和国の不可分な部分であり、それらは特別行政区として既存の資本主義制度を長期的に維持する。国際的に中国を代表するものは、中華人民共和国のみである。

 トウ小平氏は複数の場で、一国二制度について詳述してきた。1982年9月、トウ氏はサッチャー英首相と会談した際、「香港が今後も繁栄を維持できるかどうかは、最終的には返還後に中国が香港に適した政策を実施するかどうかにかかっている。香港の既存の政治・経済制度ひいては大部分の法律は保留する。もちろん、改革が必要なものもある。香港は今後も資本主義を実行し、既存の制度でふさわしいものは維持する」と指摘。さらに1984年6月、「われわれの政策は『一国二制度』を実施することである。具体的には、10億人の人口を抱える大陸部では社会主義制度を、香港、台湾では資本主義制度を実施する」と改めて指摘した。

 1992年10月、江沢民氏は「トウ氏が祖国統一の問題で「一つの国、二つの制度」という創造的構想を提起した。一つの中国という前提のもと、国の主体は社会主義制度を堅持し、香港、澳門、台湾は既存の資本主義制度を長期的に維持する。この原則に基づき、祖国の平和統一という大事業を推進する」と指摘した。

 一国二制度の構想に基づき、中国政府は英国、ポルトガル両政府と相次いで交渉を行い、英国とは1984年12月に「香港問題に関する共同声明」を締結、1990年4月に中華人民共和国全国人民代表大会で中華人民共和国香港特別行政区基本法が可決された。ポルトガルとは1987年4月に「澳門問題に関する共同声明」を締結、1993年3月に中華人民共和国澳門特別行政区基本法が可決された。(編集YT)

 *トウは登におおざと

 「人民網日本語版」2012年11月6日

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