戦時中、南京へ侵攻した旧日本軍を描いた映画「金陵十三釵(The The Flowers Of War)」(2011年)のテレビドラマ版「四十九日・祭」が今後、湖南省の衛星テレビで放送される。同ドラマの原作は映画と同じく厳歌苓(ゲリン・ヤン)氏が担当し、張黎(チャン・ リー)監督が旗を振る。人民網が報じた。
同ドラマには張嘉訳(チャン・ジャイー)や宋佳(ソン・ジア)、黄志忠(ホアン・チーチョン)、胡歌(フー・ゴー)など実力派俳優・女優が揃い、映画と同じく、日本軍の侵攻を裁くという観点から、当時49日以内に発生した惨劇を描き、窮地に陥った状況下での命の意義や人と人のつながりを伝えている。厳氏は、「小説の中の人物やストーリーがドラマ版ではいっそう原作に近い形で表現されている」と、ドラマ版はさらに原作に近いものになることを強調。「作者、ドラマのシナリオライターとして最も楽しんで制作した作品」と自信作であることを述べた。
一方、原作をベースにしながら、同ドラマには新しい要素も取り入れられている。例えば、日本軍から迫害を受け教会の建物の中へ逃げ込んだ中国人女子学生を助けるために、一緒に避難していた12人の娼婦が身代わりになるというストーリーは、複数のグループが共に逃げるというストーリーになっている。このほか、外国の神が中国人を救うことはできないことや混乱の中で見られる人の良心の葛藤を描いているほか、新しく加わった軍人役のイメージが以前にもまして情熱的であることなどだ。張監督は、「歴史を再現し、悲劇の中から命の本質を探り、人間的な選択と感情の力を蘇らせる」と語っている。
■実力派女優・宋佳が表現するリアルな感情
同ドラマで「玉墨」を演じる宋佳は2日、中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」の公式アカウントに、同ドラマの画像3枚をアップし、「(日本軍が)私たち民族の女性でさえ征服できないのであれば、男性を征服することなんて絶対できない」と劇中のせりふを添えた。「玉墨」の画像が公開されるのはこれが初めて。宋佳は、昨年玉蘭奨と金鷹節頒奨典礼で最優秀女優賞を受賞した実力派の女優だ。当時の女性の感情をリアルに表す3枚の画像からは、絶望や悲しみ、優しさなどが伝わってくる。宋佳は、「玉墨役は、自分にとって新たなチャレンジ。重要な作品を作り上げるというだけでなく、自分の人生にとっても非常に重要な意義を持っている」としている。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年5月10日
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