カンヌ映画祭 コンペティション部門候補に中国映画
カンヌ国際映画祭の組織委員会は18日、フランス南部カンヌで来月16日に開幕する第66回カンヌ国際映画祭の各部門の候補作品を発表した。中国からは、賈樟柯(ジャ・ジャンクー)監督の新作「天注定」(A TOUCH OF SIN)が長編コンペティション部門に、施南生プロデュース、新人監督の劉韵(リウ・ユン)による「過界」(BENDS)が「ある視点」部門に、「盲探」(BLIND DETECTIVE)がミッドナイトスクリーニング部門に選出された。
「天注定」は賈樟柯監督が中国国営の映画会社・上海電影集団に加盟してから初めての作品となるが、映画自体はこれまでの作風と一貫している。監督の視線が注がれるのは、ごく普通の庶民たちのささやかな生活であり、中国の都市化の中で、出稼ぎ農民たちが都市生活の中で思い描く夢や、内面の葛藤 揺るがない不屈の精神を描き出している。文芸作品と言っても、大衆が見るべきものが重視されている。
これ以前に、賈樟柯監督は「24都市」で第61回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出されたことがある。数年ぶりに満を持して贈る新作で、最高賞のパルムドールを目指して争う。
「過界」は、香港の女優・劉嘉玲(カリーナ・ラウ)が上流社会の令嬢に、大陸部の人気俳優・陳坤(チャン・クン)が運転手に扮している。身分が違う香港人の2人は、苦しい生活の重圧と突然襲ってきた出来事によって、互いに励ましあい、それぞれの問題に向き合っていく。
「盲探」は香港の大手エンターテイメント会社・寰亜電影公司(メディア・アジア・グループ)出資作品。劉徳華と鄭秀文の6度目の共演作となる。劇中の劉徳華と鄭秀文は「最高のパートナー」を演じる。一方は網膜剥離を患った「目の見えない探偵」、もう一方は性格が単純でフットワークが軽い女性警察官。2人はまるでシャーロック・ホームズと女性版ワトソンのように、共に協力して事件解決を探っていく。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年4月19日