幅広い応用が期待! 中国の科学者、全固体電池材料のブレイクスルーを実現

人民網日本語版 2024年09月04日15:25

中国科学院青島バイオマスエネルギー・プロセス研究所が3日に明らかにしたところによると、同研究所の武建飛研究員が率いる先端エネルギー貯蔵材料・技術研究チームは、全固体リチウム硫黄電池用の新型硫化リチウム正極材料を研究開発した。そのエネルギー密度は1kg当たり600Wh以上。同研究は高エネルギー密度の全固体電池の開発の新たな方法とアプローチをもたらした。すでに商用化されているリチウムイオン電池と比べるとそのエネルギー密度は倍以上である上、より低コストだ。これに関連する研究成果は国際的学術誌「Small」に掲載された。科技日報が伝えた。

武氏は、「この硫化リチウム正極材料は1g当たり1165.23mAhの高い比容量を示し、理論値の1g当たり1167mAhに近い。室温で6200回循環した後でも84.4%の容量を維持できる。商用化されたシリコンカーボン負極を使用してフルセルに組み立てると、室温で400回放電しても電池の比容量は初期容量97%以上を維持する」と説明した。

新材料は液体リチウム硫黄電池の「シャトル効果」などの問題を効果的に解決できる。このほか、同材料は高エネルギー密度や長サイクル寿命といった特徴を持ち、電気自動車業界で極めて高い商用的価値と幅広い応用の可能性を持つ。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年9月4日

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