雲南省で「キノコ狩り」が旅行市場の新たなトレンドに
雲南省では流行っているとあるネタがある。それは、「雲南の人に、朝8時に起きて出勤だよと言っても多分起きられない。でも朝8時にキノコ狩りに行こうと言ったら、多分明け方4時には山で懐中電灯を照らして待っていてくれる」というものだ。最近、「雲南の人は山でキノコ狩り」が中国のネット上で話題をさらっており、他の地域の多くの若者から、「キノコ狩りにすごく参加したい」といったコメントが寄せられている。
「雲南省のキノコ狩りはここ2年ほど、とても人気となっており、去年の夏休みは予約が殺到して対応しきれなかった。今年はキノコ狩りの仕事に従事する人が10倍は増え、客も3-4倍増えた」と話すブロガーの「大理鹿先生」(以下、「鹿先生」)は、雲南省大理白(ペー)族自治州でキノコ狩りやホタル観賞といった親子旅行の商品を打ち出している。そんな彼によると、昨年はまだニッチなアクティビティだったキノコ狩りが、今年は大人気となり、それに従事する人も増えているという。
そしてキノコ狩りをするために遠くからやって来る観光客も多いという。鹿先生は取材に対して、「客のほとんどは家族で来る。今まで、最も遠くから来た客は米国からの客だった。また、中国国内の東北エリアや新疆維吾爾(ウイグル)自治区からキノコ狩り体験のためにわざわざやって来る客も多い」とした。
現在、雨季に入っている雲南省の没入型「キノコ狩り」が、多くの旅行会社で人気商品となっている。旅行サイト・携程集団の張大偉・地域行政事務総経理によると、「バックグラウンドデータを見ると、現時点で、雲南省に向かう中国国内の観光客の予約数が前月比で30%増加し、うち、キノコ狩り関連の商品の予約数が前月比で6倍以上増加している」という。
「熱河鳥アウトドアスタジオ」の責任者・飛鳥氏によると、野生キノコ狩りのベストシーズンは6月から9月にかけて。トレッキングをベースに、同スタジオは6月から、大理白族自治州での「キノコ狩り」を企画し、多くの観光客から予約が入っているという。6月に「キノコ狩り」を体験した観光客は約70グループ以上で、計約400人だった。その多くが他の地域からやって来た観光客だった。7月に入ると、その人気はさらに高まり、現在までにすでに450人以上が体験し、8月上旬まで予約でいっぱいになっているという。
現時点で、雲南省や四川省で「キノコ狩り」体験を企画しているのは、ほとんどが現地の旅行会社などで、料金は1人当たり100元から200元(1元は21.2円)ほど。トレッキングや研学に、「キノコ狩り」を取り入れ、科学知識の普及を行っているという。多くの商品に、「森林で野生キノコ狩りを体験して、野生キノコに関する科学知識を知ることができる」という宣伝文句が掲げられている。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年7月30日
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