浙江省初の「デジタルグリーフケア」体験空間がオープン 「AI+葬儀」を模索
3月26日、「無境」という名前の「故人デジタル再現体験空間」が浙江省の安賢陵園で正式にオープンした。ここでは浙江省で初めてデジタルグリーフケアを採用している。中国新聞網が報じた。
デジタルグリーフケアとは一体何なのだろうか?体験スペースに入ると、270度のディスプレイが設置され、照明効果と組み合わせて、没入型の追悼シーンが作り出されていた。AIデジタルヒューマン「小無」の指示に従い、遺族は告別式や心を癒す祈祷、命日の追悼といったオーダーメイドサービスを体験することができる。
AIデジタルヒューマン「小無」と会話する女の子。
安賢陵園の単璐副総経理は、「AIデジタルヒューマン『小無』をベースにして、故人の生前の写真や動画、録音、チャット記録などの資料を利用し、故人を『復活』させることができる。話題になっているAIデジタルヒューマンを活用した形だ。昨年、すでに一部の遺族からこの分野に関する問い合わせがあった。そして、ある故人をデジタル技術を駆使して『復活』させたところ、デジタルヒューマンが笑った瞬間、遺族は大きな慰めを得ることができた」と説明する。
ただ、「AIデジタルヒューマンの技術は急速に発展している。しかし、倫理的要素などを考慮して、当陵園はAIデジタルヒューマンを通して故人を復活させるサービスを本格的には提供していない」と強調。
AIデジタルヒューマン「小無」(撮影・鮑夢妮)。
また、「この種の業務を提供するには、遺族の同意が前提となる。私はデジタルヒューマンは、バーチャル世界のイメージに過ぎず、本当の意味で故人の代わりになることはできないと考えている。そのため遺族とよく意思の疎通を交わし、本当の望みを知る必要がある」とする。
杭州市民政局社会事務所の蒋増鋼所長は、「テクノロジーイノベーションは、今後の社会発展の中心的な牽引力となる。葬儀のデジタル改革や『AI+』エンパワーメント業界の動向をサポートすべきだ。当市の民政当局も今後、指導業務をしっかりと行い、技術が度を越えることがないようにしなければならない」との見方を示した。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年3月28日
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