中国の電動マイクロバス、エチオピアを走る
エチオピアの首都アディスアベバの路上で、満員になると随時出発する乗合バスの中から、ドライバーのアダムさんが客を呼びこんでいた。アダムさんが運転しているのは、最近買い替えた真新しい電動バスだ。中国の厦門金竜旅行車有限公司が製造したもので、コンプリート・ノックダウン(CKD)でエチオピアに輸出された。現地企業ベレネ・ジンディ・メタル・エンジニアリング・カンパニーが組み立てと市場投入を担当。アディスアベバでは現在、アダムさんのように、古くなったガソリン車から中国の電動マイクロバスに買い替えるドライバーが20人ほどいる。新華網が伝えた。
6日、エチオピアの首都アディスアベバの工場で電動マイクロバスを組み立てる作業員。
アダムさんは、同クラスのガソリンエンジンのマイクロバスと比べると、電気自動車(EV)は騒音がより少なくコストパフォーマンスがより高い上、使用もより便利だと感じている。アダムさんは取材に、「昼食中にEVに40分充電する。以前と異なりガソリン代がかからなくなり、ガソリンスタンドで長い列に並ぶ必要もなくなり、毎日の収入も増えた」と話す。
「別のタイプの車を運転したことがあるが、このモデル(EV)は非常に独特だ。より快適で、大気汚染も減らせるからだ」。アダムさんは言い終えると、15人の乗客を乗せて発車した。うち大半の人がEV初体験だった。
6日、エチオピアの首都アディスアベバの工場で電動マイクロバスの充電を行う作業員。
ベレネ・ジンディ・メタル・エンジニアリング・カンパニーは電動マイクロバスの組み立てだけでなく、中国から輸入する全長12mにも達する電動バスも組み立てており、同国で増え続けるEVの需要を満たそうとしている。同社のシェバエ社長は、EVはエチオピアで広い応用の見通しがある。現地市場に進出する中国製EVが増えることで、エチオピアの省エネルギー・排出削減の実現をサポートすると見ている。
シェバエ氏は、「当社は2023年中頃よりCKDの形で中国からEVを輸入している。この輸入方法により輸送費を大幅に削減できる。また完成車の輸入関税は約15%だが、この方式でEVを輸入するとほぼ0%になる。これはEVの発展を奨励し、関連技術の移転を推進するエチオピア政府の措置の一つだ」と述べた。
6日にエチオピアの首都アディスアベバの路上で撮影された電動マイクロバス(左から2台目)。
シェバエ氏は、「これらの電動マイクロバスの組み立てにより、さらに現地の雇用を促進できる。当社では約75人が216台の輸入電動マイクロバスの組み立てに加わった。これらの電動マイクロバスはすでに半分が売れている。購入者は都市公共交通サービス事業者や政府機関など」と述べた。
同社の生産マネージャーのアベラ氏によると、第1弾・50台の電動マイクロバスは、中国の同業者の支援を受け組み立てられた。アベラ氏は中国のEV技術分野における発展に対して称賛の意を示した。「中国の技術者はエチオピアを訪れ、我々に理論的な知識や実践技能など、EV技術の知識をシェアしくれた。今後問題が生じた場合もリモートで中国の同業者に教えてもらえる」とアベラ氏は語った。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年3月18日
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