働きながらショート動画で新しいスキルを学ぶ人が中国で増加中
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現在、ショート動画プラットフォームを自分の「充電スポット」と見なしている社会人が増え続けており、スキマ時間を使ってそれらを見て、スキルを学ぶなどして「充電」し、職場での競争力を高めている。工人日報が報じた。
以前は果物屋で働いていたという張林原さんは、油圧ショベルの操作を紹介するショート動画を見て、近くにたまたま油圧ショベルを持っている友達もいたため、空き時間に油圧ショベルについて学ぶことが趣味になっていった。そして関連動画を見続けていくうちに、油圧ショベルの操縦資格を取りたいと考えるようになったという。張さんは、「資格を取得してからは、できる仕事が一つ増えた。以前の月収は4000元(1元は約20.5円)ほどだったが、今は1万元以上稼げる月もある」と話す。
そして張さんのようにショート動画を見ながら、新しいスキルを学ぶことが、すでに中国の多くの社会人にとって新たな学習習慣となっている。「巨量引擎」が「創業邦」と共同で発表した「2022中国職業教育業界洞察報告」によると、職業教育利用者の8割がショート動画共有アプリ「抖音(中国版TikTok)」を使ってスキルを学んでいた。学習している時間帯は、平日の夜や休み時間、土日といったスキマ時間を利用しているケースがほとんどだった。ショート動画の職業教育系の人気検索ワードを見ると、「野外体験型研修」、「消防・建築」、「ダンス」、「音楽・楽器」などの検索率が高く、多趣味のユーザーの検索対象になっていた。
国家広播電視総局発展研究センターなどの機関が発表した「中国ショート動画発展研究報告(2023)」は、ショート動画はすでに文字や画像に代わって知識を発信する主なメディアとなっているとしている。そして、ショート動画プラットフォームには、スキルや知識を紹介するショート動画クリエイターが増え続けている。
北京師範大学教育学部の修士課程の指導教員・劉幸氏は、「スキルトレーニング系のショート動画は、知識を最短視聴時間の動画にまとめることを追求しており、『手っ取り早い』、『分かりやすい』、『実用的』が特徴。一部のスキルや知識を必要とする人々に紹介しているので、人気を集めるのは当然のことだ。またショート動画は現在、職業教育が業界の垣根を越えるバックアップをしている」との見方を示している。
ただ、北京電子科技職業学院の辛秀蘭副院長は、「ショート動画だけでは不十分。従来のような系統的なトレーニングと比べると、ショート動画は学習における補助的役割しか果たすことはできない。短時間で、一部の知識やカギとなるプロセスを見せることはできるが、知識の全体像を紹介することはできない。スキル人材の育成は、実践を通じて教える必要がある。そのため、一つのスキルをきちんと身に着けたい場合は、対面のレッスンや実践による反復トレーニングが必要だ」と指摘している。(編集KN)
「人民網日本語版」2024年3月14日
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