列車の融氷・除雪作業、新型ツールの登場で4時間から40分に短縮
北方地域の寒冷地で高速列車を走らせる場合、雪が降ったら、レール上の雪が台車に巻き込まれ氷殻を形成しやすい。剥がれ落ちた氷塊は列車の底部と線路側の信号設備にダメージを与えかねないため、高速列車の融氷・除雪作業は冬の高速列車の安全運行を守る作業の最重要事項だ。中国中央テレビ局(CCTV)のビジネスチャンネルが伝えた。
高速列車の融氷・除雪作業は以前、主に点検要員が除雪棒やゴムハンマーなどで人工的に行っていた。8両編成の高速列車は、16人で4時間もかかっていた。今や寒冷地仕様高速列車の「ディーラー」と呼ばれる哈爾浜(ハルビン)高速列車区間点検庫で、整備士たちは高圧ガンを用いている。これは第4世代高速列車融氷・除雪装置であり、高速列車1本当たりの融氷・除雪作業時間はわずか40分しかかからない。
列車底部の点検作業は以前、非常に悩ましい大問題だった。40-50cmの高さしかないため、人が底部に潜り込み点検を行うには一定の危険性と限界性があり、作業に2時間が必要だった。彼らは今年の春運(春節<旧正月、今年は2月10日>期間の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)期間中に初めて列車底部作業スマートロボット「リットルタンク」を使用し、この難題を解決した。
「リットルタンク」は先進的な制御、ナビゲーション、動画撮影、伝送技術を集積しており、赤外線・高画質の2種類のカメラを搭載し、高速列車底部の重要箇所の温度をスピーディに点検し、全方位・多角度で高速列車底部の台車部品、底板、ボルトなどの重要部分の画像情報を収集し、高速列車の緊急故障処置に科学的で正確な技術の参考情報を提供している。
寒冷地では、機関車が屋外で長時間にわたり停車することで、オイル・水パイプの凍結による詰まりが発生し、機関車の使用が不能となり、その正常な運用に影響が生じる。この問題を回避するため、機関車が屋外で停止する間に、ディーゼルエンジンの水温が20℃を下回ると、人工的に保温作業を行うことが規定されている。作業員は2時間ごとに機関車を始動させる必要がある。一回の夜勤で、車掌は極寒の中で乗り降りし、そして延べ40両近くの点検を行わなければならない。
彼らは今や、ディーゼル機関車保温作業の重要データモニタリング設備を研究開発した。機関車の燃料と水の温度が作業標準温度を下回ると、システムがいち早く保温作業者に乗車を促す。保温作業者は外に出なくても機関車の各種パラメータをチェックし、遠隔で指揮できるようになった。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年2月21日
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