半数以上がコメディ 春節期間中に公開の新作映画前売り収入が2億元突破
春節(旧正月、2024年は2月10日)期間中に公開される中国国産映画の前売りチケット販売が1月31日からスタートした。映画産業に関するデータを発表している灯塔専業版のデータによると、2月3日20時15分時点で、春節期間中に公開される新作映画の前売りチケットの売り上げが2億元(1元は約20.6円)を突破した。「飛馳人生2(ペガサス2)」と「熱辣滾燙(YOLO)」、「第二十条」が、春節期間中に公開される映画の前売りチケット売り上げ暫定トップ3となっており、3作品とも5000万元を突破した。中国新聞網が伝えた。
「飛馳人生2」は「飛馳人生」の続編で、1作目に続き作家の韓寒(ハン・ハン)が監督を務めている。また「熱辣滾燙」は、コメディアンヌの賈玲(ジャー・リン)が「你好、李煥英(Hi、Mom)」に続いて監督を務めた2作目の作品。邦画「百円の恋」を原案にしたリメイク作品で、ひきこもりの女性がボクシングを通じて新たな人生を歩み始めるストーリーとなっている。そして張芸謀(チャン・イーモウ)監督の「第二十条」は、「狙撃手」と「満江紅(Full River Red)」に続き3年連続で同監督が春節期間に「参戦」する作品。雷佳音(レイ・ジャーイン)と馬麗(マー・リー)が初の夫婦役に挑戦し、趙麗穎(チャオ・リーイン)が聴覚障がい者を演じているほか、高葉(ガオ・イエ)や王驍(ローレンス・ワン)なども出演している。このほかにもアニメ「熊出没(Boonie Bears)」シリーズの10作目となる「熊出没・逆転時空(Boonie Bears:Time Twist)」、寧浩(ニン・ハオ)監督、劉徳華(アンディ・ラウ)主演の風刺コメディ「紅毯先生(The Movie Emperor)」、若手映画監督の韓延(ハン・イエン)監督による「生命三部曲」の3作目となる「我們一起揺太陽(Viva La Vida)」なども公開される。
灯塔専業版の陳晋データアナリストは、「2024年の春節期間中に公開を予定している映画の半数以上がコメディ映画となっている。そのうち『熱辣滾燙』と『飛馳人生2』はそもそも映画カテゴリー的にコメディで、『第二十条』と『紅毯先生』はストーリーにコメディ要素が盛り込まれており、『熊出没・逆転時空』はコメディアニメとなっている。いわゆる『大作』と呼ばれるような作品は無いものの、そのストーリーやスタイルはいずれも大衆向けでわかりやすく、広く受け入れられやすい。そのため、春節期間という注目を集めやすい時期に公開するのにピッタリな作品の数々となっている」としている。
また陳氏は「お馴染みの顔」が多い点も今年の特徴だと指摘している。張芸謀や賈玲、寧浩、韓寒といった監督陣はこれまでも春節期間に公開された作品で際立った興行成績を収めてきた。また賈玲や雷佳音、劉徳華、沈騰(シェン・タン)などの俳優陣もいずれも春節期間にスクリーンでしばしば目にする「お馴染み」であるため、2024年の春節期間に公開される作品は、観客により親しみを感じさせ、観てみたいという気持ちが高まるのではないかとしている。(編集TG)
「人民網日本語版」2024年2月4日
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