きらめきを一針一針縫い付ける 無形文化遺産「厦門珠繍」

人民網日本語版 2024年02月02日11:03
きらめきを一針一針縫い付ける 無形文化遺産「厦門珠繍」

職人が針を持った手をさっと動かすと、米粒ほどのビーズがまるで精巧な象嵌細工のように綿フランネルの生地に縫い付けられていく。これは、厦門珠繍(hand made glass bead embroidery)と呼ばれる伝統工芸だ。

百年の歴史を持つ厦門珠繍は、2021年5月24日、中華人民共和国国務院によって第5期国家級無形文化遺産リストに登録された。

1920年代前半、海外の華僑が厦門(アモイ)に里帰りする際、ガラスビーズの飾りが刺繍された衣料品やアクセサリーを持ち帰った。厦門の民間靴職人がそこから発想を得て、ガラスビーズを靴に刺繍したところ、好評を博した。ビーズを刺繍する「珠繍」という伝統工芸はこうして生まれ、発展してきた。

中国の伝統的な絹糸による刺繍芸術と異なり、厦門珠繍はガラスビーズとスパンコールで図案と色彩を描き出す。その素地も絹に限られず、プリント生地やオックス生地、人工皮革、本革など、さまざまな材料が使われる。今では、厦門珠繍の製品は靴、衣料品、装飾品、バッグなど100種以上に及んでいる。

珠繍は中国の伝統的な刺繍をベースに、ファッショナブルでトレンド感のある欧米のロマンチックなスタイルと、上品で奥深い東洋文化、民族的な魅力を融合させた伝統工芸と言えるだろう。(編集YF)

「人民網日本語版」2024年2月2日

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