「糖質ゼロ」社交、「自己愛」、コスパ重視 若者の社交トレンド調査

人民網日本語版 2024年01月17日10:50

(画像著作権は東方ICが所有のため転載禁止)

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2023年には、ますます多くの中国の若者が「自分を育て直す」ことを始め、一定の距離や独立性が保たれた「糖質ゼロ」食品のように負担にならない人間関係を提唱し、スマート対話ロボットと交流し、ローカルな食料品や野菜の市場で癒やされるようになった。「北京青年報」が伝えた。

Just So Soul研究院は、若者の社交生活に見られる新たなトレンドを10個のキーワードにまとめた。そのキーワードとは、▽ナルシストロマン主義▽SNSなどで自分ではない他者に投影して想像させる表現方法▽「糖質ゼロ」の社交▽マンマシンインタラクション▽コストパフォーマンス重視の生活▽ものぐさ系ヘルスケア▽ストレス解消の「推し活」▽浮足立つような不安への対抗▽オフライン社交の体力喪失▽多次元の周囲の再構築だ。

23年は「自分を育て直す」ことに関する話題がSNSプラットフォームで注目を集めた。この話題の裏には、ますます多くの人が「人生をやり直したい」と考えていることがある。また、ますます多くの人が自己愛をより深め、自分を愛するナルシストロマン主義の強調が新たなアイデンティティになっている。

現在の若者は「ナルシスト」に対する見方が、従来の定義とは異なるようになった。若者の9割以上がナルシストに対し「マイナスではない」との見方を示し、そのうち23.7%はプラスに評価し、「自分を愛するのは一種のロマンだ」と答えた。

「自分を愛する」ことは、若者が「自分を育て直す」中で、物事を処理する時の最も重要な基準になる。どうすれば「自分を愛する」ことになるかとの質問に対しては、「自分の体を大切にする」(55.5%)、「自分にやさしくする」(54.9%)、「良好で健康的な人間関係を維持する」(51.7%)の3つが最も重要であるとの回答があった。

「友人との付き合いで最も理想的な状態は何か」との質問に対しては、54%が「いつも連絡を取り合うが、自分だけの空間もある状態」と答え、「毎日ずっと一緒にいる状態」とした人は12.6%にとどまった。個人としての独立意識を強調する若者世代は、友情を育む時に距離感と自分だけの空間をより重視する。これは「搭子(○○友)」がもてはやされ、「糖質ゼロ」食品のように負担にならない社交が新たなトレンドになる原因でもある。

社交でもう一つ重要なトレンドは「マンマシンインタラクション」だ。人工知能(AI)技術を利用して生成したコンテンツ(AIGC)が次々と飛躍的な発展を遂げるのにともなって、ますます多くの社交プラットフォームとコンテンツプラットフォームが、これを土台にして関連の製品や機能をリリースするようになった。AI対話、バーチャル付き添い、バーチャルヒューマンなどを方向性とした多くの革新的な製品や機能によって、目新しいもの好きの若いユーザーは楽しみながら新たな交流スタイルを試している。

ますます多くの若者が「コストパフォーマンス重視の生活」との理念を強調するようになり、理性的消費をめぐる議論が起こった。こうした現象の裏には、新しい時代の消費をめぐる生活態度の転換がある。それは「消費しない」のではなく、より理性的思考によって自分の現実的なニーズと向き合い、無計画な消費に別れを告げるという生活態度への転換だ。ますます多くの若者が冷静に買い物をし、自分は何が欲しいのかを見極めるとともに、それを基にして「自分にふさわしい」商品やサービスを選ぶようになっている。

「多次元の周囲の再構築」は24年の重要な社交のトレンドにもなりそうだ。人類学者の項飇氏は以前に「周囲の消滅」を打ち出し、人々がますます「アトム化(孤立化)」し、コミュニティやグループなど近い距離でのミクロな人間関係が消滅・減少する現代社会の状況を描き出した。だが「周囲」との関係はこの上なく重要なものでもあり、これこそが生活をコントロールできるという感覚を再びつかむための最初の足掛かりになり、ホッと一息つける空間になる。様々なマーケットやフェアに出かけたり、シティーウォークをしたり、さらにはローカルな食料品や野菜市場の魅力を再発見したりするなど、この1年間に見られた社会現象の裏には、自分と「周囲」との関係性を再構築しようと努力する若者の存在がある。(編集KS)

「人民網日本語版」2024年1月17日

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