中国消費市場の活力を示すダブル11の買い物熱
撮影・李信君
マクロ経済の回復・好転を下支えする主要な牽引力の1つとして、消費の役割は極めて重要だ。今年第1-3四半期(1-9月)には、中国の社会消費財小売総額が前年同期比6.8%増の34兆2107億元(1元は約20.8円)に達した。経済成長に対する最終消費支出の寄与度は83.2%で、国内総生産(GDP)の成長を4.4ポイント引き上げた。消費市場を観察する重要な窓口としてのダブル11(11月11日のネット通販イベント)は、今年はどんな新しい傾向を見せただろうか。
ダブル11は2023年に15年目を迎え、消費ニーズはより細分化し、垂直になり、消費はより分散化、個性化、スマート化、体験化されている。高品質の製品が爆発的に増加した。産業側から見ると、消費ニーズの多様化が供給側の個性を重視した生産、柔軟なオーダーメイドを推進することも徐々に傾向になっている。
ECプラットフォームのデータによれば、家での生活体験の快適さを高めるホーム・インテリア製品の売り上げが大きく増加した。そのうち、スマートロック、スマート電動昇降デスクなどの取引額が同100%以上増加した。
ヘルス関連消費も消費者が高い関心を示す消費品目になった。プラットフォームのデータでは、23年のダブル11にはアウトドアスポーツ産業が爆発的な成長を遂げ、サイクリング、スキー、アウトドア用シューズなどの製品の売り上げの成長率は同300%に達した。
各大手ECプラットフォームでは、国産品ブランドが消費者の間で高い人気を集めた。中国国際ECセンター研究院がまとめたデータによると、ダブル11の消費シーズンに、ネット小売額の上位20ブランドのうち、国産ブランドが11を占めたという。
消費傾向が変化したと同時に、産業サイドの変革が推進された。オンライン・ビッグデータに支えられて、企業は消費者のニーズをより明確にすることができ、そこから個性を重視した生産、柔軟なオーダーメイドなどの方式によりニーズとの正確なマッチングを行うことが可能になった。
毎年のこの消費シーズンには、宅配便の取扱量も爆発的に増加する。国家郵政局のモニタリングデータによれば、11月1-4日に、ネットワーク全体で集荷した宅配便の取扱量は、前年同期比16.1%増、前期比31.0%増の累計20億2700万個に達し、また過去最高を更新した。宅配便の取扱量の増加は、中国の消費市場の力強い活力を映し出している。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年11月13日
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