黒竜江省黒河を訪れるロシア人団体旅行客たちのお目当ては朝市グルメ

人民網日本語版 2023年10月17日10:39

黒竜江省北部にある国境都市の黒河市では、中国・ロシア間の団体旅行の観光客を対象とした査証(ビザ)の相互免除措置が再開され、船に乗れば7分ですぐに国境の川を渡り、互いの国を行き来できるようになっている。15日早朝、市内の朝市は訪れた多くの人で賑わい、あちこちから美味しそうな匂いが漂い、作り立ての豆乳や果物、茶卵など、数々のグルメが人々の食欲をそそっていた。店の中には中国語とロシア語の看板を出すところが多く、国境を越えて朝ご飯を食べに来たロシア人観光客を迎え入れていた。中国新聞網が伝えた。

2023年9月21日、中国・ロシア双方の友好協議を経て、同市は団体観光客へのビザ相互免除措置を再開。それまで同措置は世界的な新型コロナウイルス感染症の影響により一時的に停止されていた。同市は中国国境エリアで対外開放を果たした最初の都市の1つとして、ロシアのブラゴヴェシチェンスク市とともに「中ロツイン都市」などと呼ばれており、両都市は最も近いところは直線距離で数百メートルしか離れていない。

黒河市の朝市でできたての包子を味わうロシア人観光客(撮影・孫旭)。

黒河市の朝市でできたての包子を味わうロシア人観光客(撮影・孫旭)。

中国の東北地方の朝市は品物の値段が安いことでよく知られており、新鮮で良質な野菜や果物、肉、卵、魚のほか、手ごろな価格の靴や帽子、雑貨、特産品など実に様々な商品が売られているため、大勢の観光客が朝市を散策して現地の風土、人情、活気に触れている。ロシア人観光客のスヴェータさんは、「中国グルメのほとんどはロシアにはないものだ。朝ご飯を食べたら買い物や観光をして、楽しい週末を過ごそうと思う」と話した。

黒河市の朝市で包子を買い求めるロシア人観光客(撮影・孫旭)。

黒河市の朝市で包子を買い求めるロシア人観光客(撮影・孫旭)。

日曜日だった 10月15日には、店も客もいつもより早い時間から動きだし、同市の朝市も夜がまだ明けきらない頃から照明が点いて営業が始まっていた。朝市で小籠包を売って20年になるという武玉双さんは、「特に多いのはロシア人だ。彼らは中国の小籠包が好きで、うちの店に来るのはリピーターばかり」と話した。

黒河市の朝市で売られていたサクサクの皮に中はもっちりのごま揚げ団子(撮影・孫旭)。

黒河市の朝市で売られていたサクサクの皮に中はもっちりのごま揚げ団子(撮影・孫旭)。

ロシア人観光客のセルゲイさんは友人達とテーブルを囲み、テーブルにはタマゴバーガー、果物、豆乳、茶卵がずらりと並んでいた。セルゲイさんは、「前に北京、上海、哈爾浜(ハルビン)に行ったことがあり、どこも美しい都市だった、黒河の朝市のタマゴバーガーはおいしくて、一口食べると卵と肉の味が広がり、とても気に入っている」と話した。

黒河市の朝市を散策するするロシア人観光客(撮影・孫旭)。

黒河市の朝市を散策するするロシア人観光客(撮影・孫旭)。

「餡焼(肉や野菜入りの中国風パイ)」の屋台を経営する曲乃雲さんは屋台の前で、「うちはロシア語の看板を出しているが、実はロシア人観光客は中国語を話せる人が多く、東北方言までマスターしていて、いつも互いの国の面白い話をして雑談している。国境が開いてから商売はさらに好調で、今年はロシアからの団体の観光客も多い」と話した。

上空から撮影した黒河市の朝市(撮影・孫旭)。

上空から撮影した黒河市の朝市(撮影・孫旭)。

団体旅行のビザ相互免除措置が再開されると、黒河市の通関地は出入国者数が目に見えて増加した。統計によれば、このほど終了した中秋節(旧暦8月15日、今年は9月29日)と国慶節(建国記念日、10月1日)に合わせた8連休に、同市が受け入れた観光客は60万人を超え、2019年の184.9%まで回復した。出入国者は延べ1万4683人で、1日あたりの出入国者数が連日2000人を超えた。(編集KS)

「人民網日本語版」2023年10月17日

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