計算力インフラの質の高い発展ロードマップ 25年までにスマート計算力の割合が35%に
工業・情報化部(省)などの6当局はこのほど、「計算力インフラの質の高い発展行動計画」(以下「行動計画」)を共同で通達した。同部の関係責任者は、「『行動計画』は2025年までの主要な発展目標を明記している。(1)計算力の総合的供給システムの整備(2)計算力の効率の高い伝送性能の向上(3)ストレージ能力の効果的で柔軟な保証の強化(4)計算力による業界応用へのエンパワーメントの深化(5)グリーン・低炭素な計算力の発展の促進(6)セキュリティ保証能力建設の強化――の6つの重点任務を打ち出し、計算力インフラの質の高い発展を着実に推進していく」と述べた。人民日報海外版が伝えた。
5月26日、中国国際ビッグデータ産業博覧会2023が貴州省貴陽市で開幕した。(撮影・塗敏)
4つの面から発展の数値化指標を提起
デジタル経済時代が全面的に動き出したのにともない、計算力はまさに新しい生産力という形で、各業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)に新たな原動力を注入しており、経済・社会の質の高い発展を推進する重要な力になっている。計算力インフラは計算力の主要な実施主体として、デジタル経済発展を支える重要資源とインフラであり、DXの実現、未来産業の育成、デジタル経済発展の新たな原動力を形成するなどの面で重要な役割を果たしている。
同部のまとめたデータによると、22年に中国の計算力のコア産業の規模は1兆8000億元(1元は約20.4円)に達し、計算力は今や政務、工業、交通、医療など各業界・各分野へ急速に浸透しつつある。今年6月末現在、全国のデータセンターの使用中の19インチラックの全体規模は760万台を超え、計算力の全体規模は197エクサフロップス(EFLOPS。エクサフロップスは1秒間に1京フロップスを超える計算性能)に達して世界2位となった。計算力の全体規模の過去約5年間の年平均増加率は30%に迫り、ストレージ能力の全体規模は1080エクサバイト(EB)を超えた。
同部の関係責任者は、「中国の計算力インフラの発展は目覚ましい成果を上げたが、デジタル経済と実体経済との深いレベルでの融合を推進し、経済社会の質の高い発展を実現するという目標任務の実現、そして国際市場の激しい競争に対処するという要求の実現には、まだ一定の開きがある。工業・情報部など6当局が共同で通達した『行動計画』は、4つの面から2025年までの発展の数値化指標を提起した」とした。
(1)計算力:計算力の規模が300エクサフロップスを超え、スマート能力の割合が35%に達するようにする。
(2)伝送性能:国家ターミナルノードデータセンターのクラスター間での理論上のディレイ・タイムの1.5倍以下の直結ネットワーク伝送をほぼ実現し、重点応用場所での光伝送ネットワーク(OTN)のカバー率が80%に達するようにし、バックボーンネットワーク、メトロポリタンエリアネットワークでのIPv6やSRv6などに全面的に対応する新技術の利用率が40%に達する。
(3)ストレージ能力:ストレージ能力の全体規模が1800エクサバイトを超え、先進ストレージ容量の割合が30%以上になるようにする。
(4)応用へのエンパワーメント:工業、金融、医療、交通、エネルギー、教育などの重点分野を巡り、それぞれ30以上の応用のベンチマークを構築する。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年10月10日
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