ハイテクで杭州アジア競技大会がよりスマートに
第19回アジア競技大会が9月23日に浙江省杭州市で開幕を迎える。アジア競技大会通信サポート活動を取材したところ、5G技術の更新と高度化が続けられており、本大会のインターネット体験をさらに最適化されることが分かった。また5G、モノのインターネット(IoT)、ビッグデータ、人工知能(AI)などの技術の融合イノベーションの成果が、このスポーツの祭典に多様なスマート応用をもたらすことになる。経済参考報が伝えた。
杭州浜江体育館は本大会のバドミントン競技の会場となる。ここでは現在、5G-Advanced(別名5G-Aもしくは5.5G)ネットワークの試験と検証が行われている。スタッフが通信速度測定ボタンを押すと、ディスプレイにはピーク時の通信速度が25Gbps以上と表示された。
アジア競技大会サービスサポート弁公室常務副主任で、杭州電信総経理補佐の張堅氏によると、いわゆる5G-Aとは5Gに基づく進化と強化だ。全体的に見ると、5G-Aネットワークはピークの通信速度、遅延、接続規模の面で5Gの約10倍の能力を備えており、すべてのインターネット(IoE)のスマート化にネットワークサポートを提供する。
重大イベントを開催するにあたり、高画質ライブ配信などの事業の興隆に伴い、スポーツ会場はネットワーク容量に対してさらに厳しい要求を突きつけるようになっている。張氏は、「5G-Aは切れ目ない超高速ネットワークサービスを提供できる。数十ルートの8K高画質ライブ配信、VR観戦、会場内外における大量の動画のやり取りといった応用の同時進行をサポートできる」としている。
中国電信浙江公司クラウドネットワーク運営部マネージャー兼アジア競技大会弁公室主任の宋波氏は、「限界のストレステストにより、400台の5G携帯電話の2平方メートル範囲内での測定を行った。音声、リアルタイム音声動画チャット、長時間動画ダウンロードなどの各種の典型的な業務のスムーズな体験を同時に実現できた。これに基づき、メイン会場の満員時に10万レベルの同時並行処理ネットワークサポートが可能であることが推算できた」とする。
「スマート」は杭州アジア競技大会の開催理念の一つだ。スマート観戦、5G新通話、スマート会場などの応用が間もなく導入され、アジア競技大会のスマート体験を豊かにする。
4K高画質カメラ20台が、バドミントン会場の2階の観客席に横一列に並んでいる。コートの近くの審判の位置に設置された1台のVRカメラは、選手の各角度の動きを捕捉できる。
ジャンプ、スマッシュ、ターン。バドミントン選手の各瞬間を停止し、360度のどの方向からも再生でき、「バレットタイム」の効果を発揮できる。説明によると、バレットタイムは特殊な撮影方法で、スローや時間停止などの効果を強調する。一般的には映像コンテンツやゲームに使用されるが、現在はスポーツ大会で広く活用され、観客に各視角からの観戦体験を提供している。
この種のリアルタイム処理は、ネットワークと計算力にとって大きな試練となる。中国電信エッジクラウドのメディア処理・配布能力により、クラウド側でリアルタイムの編集とレンダリングが可能になり、各角度の画面を生成できる。同時にバレットタイムは中央テレビの中継信号と融合し、各角度の鮮明なリアルタイム多次元詳細リプレイを実現する。
宋氏は、「例えば自宅でバレーボールの試合を見る場合、視聴者は好きなアングルを選択し、サーブとレシーブの瞬間を実感できる。また審判の視角を選択し、選手の攻防の駆け引きを見ることもできる。5G+4K/8K+AR(拡張現実)+VR(仮想現実)融合技術の応用により、アジア競技大会の交流型多次元大会制作、放送及びパーソナライズスマート観戦体験を実現する」とした。(編集YF)
「人民網日本語版」2023年9月5日
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