「持ち主に返還を!」 大英博物館収蔵の中国文化財は2万3千点
人民網日本語版 2023年08月30日16:21
大英博物館のジョージ・オズボーン理事長は26日、同館の収蔵品のうち約2000点が「行方不明」であり、回収できたのはごく一部であることを明らかにした。同館で盗難事件がしばしば発生していることを受け、多くの国が自国から略奪した文化財を返還するよう同館に求めている。
「女史箴図」
青銅器の康侯簋
中国のSNSでは28日、大英博物館に「中国の文化財の無償返還」を求める呼びかけが検索トレンド入りした。返還を求めているのは中国だけではない。ギリシャの政府関係者はパルテノン神殿の大理石像の返還を要求し、ナイジェリアも略奪された文化財の返還を呼びかけている。エチオピアは1868年の英国の軍事行動の際に同国北部のマグダラで略奪された十字架、武器、宝石、聖壇の扁額などの返還を求め、ガーナのアシャンティ族も黄金製品を返還するよう同館に働きかけている。
大英博物館は中国から流出した文化財を最も多く収蔵する博物館だ。統計によれば、同博物館には中国の文化財が約2万3000点あり、そのうち約2000点が長期にわたり展示されている。同博物館は商・周時代の青銅器、唐・宋時代の陶磁器、明・清時代の金・玉製品など、至高の貴重な文化財を数多く収集している。また、河北省行唐県清涼寺の壁画、乾隆帝が愛してやまなかった東晋・顧愷之の「女史箴図」の唐時代の模写、西周の青銅器の康侯簋、唐時代に副葬品として作られた唐三彩なども収蔵している。さらに、敦煌の壁画や1万点を超える経典も同博物館にある。同博物館で最も貴重とされる10点の収蔵品のうち、「女史箴図」、敦煌壁画、元時代のデイヴィッド瓶の3点は中国のものだ。(編集KS)
「人民網日本語版」2023年8月30日
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