習近平国家主席は16日、インドネシア・バリ島で開催中の第17回主要20ヶ国・地域首脳会議(G20サミット)でデジタルトランスフォーメーションについて発言した。新華社が伝えた。
習主席は「現在、デジタル経済の規模が拡大し、グローバルなデジタルトランスフォーメーションが加速し、世界経済の構造に影響を与える重要な要因となっている。中国はG20杭州サミットの開催時に、初めてデジタル経済をG20のアジェンダに盛り込み、発展モデルを革新して成長の原動力を掘り起こすことを提言した。近年、G20はデジタルトランスフォーメーションへの適応、デジタル経済の発展において、より多くの共通認識を形成し、より多くの協力を推し進めてきた。各国がデジタル協力の活力を引き出し、デジタル経済の発展の成果が各国の人々に幸福をもたらすようにすることを希望する」と表明した。
習主席はデジタルトランスフォーメーションについて3つの提案を行った。
(1)多国間主義を堅持し、国際協力を強化する。開かれた、包摂的で、公平かつ公正、差別のないデジタル経済の発展環境構築のために力を合わせ、デジタルの産業化、産業のデジタル化の面で国際協力を推し進め、世界経済の成長を後押しするデジタル経済の潜在力を発揮させる。科学技術を独占し、封鎖し、障壁を設け、科学技術協力を制限または阻害することは、他国に損害を与え、自国にも不利であり、国際社会の共通利益と合致しない。
(2)発展優先を堅持し、デジタルデバイドを解消する。各国は連携してデジタル時代のコネクティビティを推進し、全ての人々のデジタルスキル・素養を高める力強い措置を講じるべきだ。特に、発展途上国と社会的弱者がデジタル化の波に融け込む手助けをし、デジタルデバイドの解消に努力する必要がある。中国はすでに、デジタルシルクロードの建設を提唱するとともに、デジタル経済をグローバル発展イニシアティブの重点協力分野としており、これについて各国と協力を実施することを期待している。
(3)イノベーション主導を堅持し、新型コロナウイルス感染症のパンデミック後の回復に弾みをつける。中国は「G20デジタルイノベーション協力行動計画」を打ち出した。これは、デジタル技術のイノベーションと応用を推進し、イノベーションの成果の普遍的な共有を実現することを目指しており、各方面の積極的な参加を歓迎する。中国は引き続きG20構成国と協力し、手を携えて、あまねく恩恵を及ぼす、均衡の取れた、協調的・包摂的、協力・ウィンウィンで、共に繁栄するグローバルデジタル経済の構造を構築することを望んでいる。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年11月17日