中国外交部(外務省)の7日の定例記者会見で、毛寧報道官が米国の宇宙政策文書に関する質問に答えた。
【記者】米国防総省がこのほど発表した宇宙政策に関する新文書は、宇宙を「国の軍事力の優先領域」と見なし、「敵対行為」を防ぎ止めるために宇宙空間における軍事能力を強化する必要性を示した。さらに、同盟国との軍事協力を拡大して、「宇宙空間における責任ある行動規範」の策定を共同で推し進め、米国とその同盟国に持続的な戦略的優位性をもたらすことも打ち出した。このことについて、コメントは。
【毛報道官】長い間、米国は公然と宇宙空間を「戦闘領域」と位置付け、宇宙軍と宇宙コマンドを設立し、宇宙攻撃兵器を開発・配備し、軍事攻撃・防衛演習及び軍事技術テストを実施するとともに、同盟国との軍事協力を強化することで、軍事的な誤った判断や衝突のリスクを高めてきた。また、中露の宇宙空間軍備管理イニシアティブを否定的姿勢で阻止し、宇宙空間における軍備管理に関する法的文書の交渉プロセスを妨害してきた。2017年には、米国の単独反対により、宇宙空間における軍備競争の防止に関する国連の政府専門家会合は報告書をまとめることができなかった。
米国防総省が発表した宇宙政策に関する新文書は、宇宙空間を国の軍事力の優先領域とし、宇宙空間の兵器化・戦場化の可能性をさらに高めるもので、宇宙空間の平和と安全に対する重大な挑戦であり、宇宙空間の平和利用という国際合意に対する公然たる蹂躙であり、宇宙空間において軍備を拡張し、覇権を唱えようとする米国の野望を存分に露呈している。米国には、いわゆる「宇宙空間における責任ある行動規範」を語る資格は全くない。
米国は、国際社会の一致した懸念を尊重し、宇宙空間の安全を損なう否定的行動を直ちに止めるとともに、担うべき責任を担うべきであり、宇宙空間における軍備管理に関する法的文書の交渉を妨害してはならない。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年9月8日