質の良い睡眠は、身心の健康を保つための重要な基礎となる。逆に睡眠の質が悪いとなると、心理的問題、または生理的問題が発生している可能性があり、決して見逃してはいけない警告信号と言える。人民網が報じた。
北京大学第六病院睡眠医学科の主治医・董平医師は、「『早朝覚醒』というのは特殊な症状で、睡眠障害の症状の一つであるほか、うつ病を診断する重要な指標の一つでもある。不眠を『寝付けない』と理解している人も多いが、実際には『早朝覚醒』や『夜中に頻繁に目が覚める』などはどれも睡眠障害の症状だ」と説明する。
そして、「睡眠医学において、早朝覚醒とは、普段より30分以上早くに目が覚め、その後眠れない状態を指す。もし、夜中の2時に目が覚めてトイレに行き、戻ってまた眠れるのなら『早朝覚醒』とは呼ばない。『早朝覚醒』は、飲酒や睡眠環境の変化、季節、気候の変化、さらに、ストレス増大、他の病気といった外的要因が関係している可能性もある」と付け加える。
では、朝早く目が覚めるという人は、どんな場合に、うつ病を疑う必要があるのだろうか?董医師によると、まず、目が覚める時間が普段より少なくとも2時間早く、上記の外的要因に心当たりがない場合だ。また、日中の精神状態が落ち込みがちだったり、暗く悲しい気分だったり、何をしても楽しくなかったり、死にたいと思ったりする場合だ。さらに、日常生活において、疲労感が取れなかったり、注意力散漫になったり、勉強や仕事の効率が落ちたり、他の人としゃべるのがおっくうになったり、一日中ベッドから起き上がれなかったりした場合だ。そのような状況が2週間以上続く場合、うつ病を疑い、できるだけ早く病院に行き、専門医師に助けを求めたほうがいいとしている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年8月4日