中国共産党中央宣伝部(省)が今月10日に開いた「中国のこの10年」シリーズテーマ記者会見で、国家鉄路局の安路生副局長は、「この10年で鉄道ネットワークの規模と質が大幅に拡大し、向上した。2021年末の時点で、中国全土の鉄道の総延長距離は15万キロに達した。そのうち4万キロは高速鉄道となっている。鉄道はすでに中国全土の81%の県をカバーし、高速鉄道は93%の人口50万人以上の都市をカバーしている。配置が合理的で、幅広くカバーされ、レベル分けがはっきりとしていて、安全かつ効率的な鉄道ネットワークがほぼ形成されている」と説明した。
この10年で運輸サービスの質は全面的に向上した。中国の鉄道の旅客輸送量や貨物の輸送量、貨物取扱量、運輸密度はいずれも世界トップになっている。また鉄道の安全性も安定して向上し、グリーン、低炭素の面の優位性も十分に発揮されている。輸送製品も日に日にバラエティに富むようになり、チケットのオンライン販売や電子チケット、オンライン座席指定といった新たなサービスが打ち出され、人々が一層便利に、かつ快適に旅ができるようになっており、「チケットが手に入りにくい」という現象は根本的に解決されている。
またこの10年で設備と技術の水準も飛躍的に向上した。鉄道設備はアップグレードとモデルチェンジが進み、高速列車「復興号」シリーズはさまざまな速度レベルをカバーし、各種運営環境に適応している。このスマート型高速列車は世界で初めて時速350キロで自動運転されるようになっている。中国の鉄道の全体的な技術は、世界最先端のレベルに達し、高速、高原、標高が高く寒い地域、重量物積載といった方面における鉄道技術は世界の先頭集団入りを果たし、独自の知的財産権を有する高速鉄道建設と設備製造技術体系を構築している。
さらにこの10年で鉄道改革は新たな歩みを始めた。鉄道管理体制は行政と企業権限の分離を実現し、業界監督管理体系は継続的に整備され、政府の機能転換や行政のスリム化と権限移譲が目に見えた成果を挙げている。国鉄企業は公司制企業への転換を進め、京滬高鉄公司を含む多くの企業は上場し、法治化市場化改革が重要な段階へと達している。
そしてこの10年で海外との協力の新たな局面が切り開かれてきた。「一帯一路」(the Belt and Road)建設にサービスを提供し、中国ラオス鉄道、アディスアベバ・ジブチ鉄道、モンバサ・ナイロビ標準軌鉄道などが相次いで開通した。また、ジャカルタ-バンドン間高速鉄道の代表的なプロジェクトが秩序に基づいて推進されている。さらに、世界の100ヶ国・地域以上に鉄道技術や設備を輸出し、オール産業チェーンの「海外進出」が実現している。そのほかにも外国語版の中国鉄道技術基準が約150項発表されている。国際定期貨物列車「中欧班列」は欧州23ヶ国の185都市と繋がり、「一帯一路」建設の重要成果と際立った注目ポイントとなっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2022年6月13日