英スターリング大学生物環境科学部の教授で、国際放射線防護委員会(ICRP)のメンバーであるデイヴィッド・コップルストーン氏は、このほど新華社の単独取材に応じた際、日本政府は福島第一原子力発電所の原発汚染水海洋放出計画について、その影響を受ける人々の懸念に耳を傾けるべきだと指摘した。新華社が伝えた。
ICRPメンバーであるコップルストーン氏は、長年にわたり国際原子力機関(IAEA)と協力し、世界規模で広範な研究を行ってきた。福島を訪れたこともある。
コップルストーン氏は、原発汚染水海洋放出計画の影響を受ける人々の声に「耳を傾けるべき」であり、彼らの懸念を「考慮すべき」であり、日本政府はこれらの懸念について彼らと包括的な話し合いを持つべきだと強調した。
2011年3月の福島原発事故は「(周辺地域の)漁業に影響を与えた」。コップルストーン氏は、汚染地域で獲れたかもしれない魚を食べることへの人々の不安のため、漁業が「風評被害、社会的、経済的影響」を受けたことを指摘した。
コップルストーン氏によると、2011年以降、福島周辺地域の漁業は大打撃を受けたうえ、回復も遅れている。そして原発汚染水海洋放出計画によって、再び放射性物質が環境中に放出され、周辺地域の水産業が影響を被る可能性があると指摘した。(編集NA)
「人民網日本語版」2022年5月23日