国際通貨基金(IMF)のゲオルギエバ専務理事は現地時間の20日に米国・ワシントンで開催されたIMF・世界銀行グループ年次総会の記者会見で、「現今の世界はまさに『重要なタイミング』を迎えており、世界経済は新型コロナウイルス感染症の危機からまだ回復していない上、ロシア・ウクライナ紛争が重なった。今は2つの危機がグローバル経済の回復にとって『非常に大きな障害』になっている」との見方を示した。中国新聞社が伝えた。
ゲオルギエバ氏は、「目下の状況に基づき、IMFは今年と来年の世界経済成長率予測をいずれも3.6%に下方修正し、うち143ヶ国の成長率予測を引き下げた」と述べた。
ゲオルギエバ氏は、「ロシア・ウクライナ紛争は経済の回復を妨げると同時に、インフレも加速させるだろう。インフレはすでに多くの国が今直面する問題となっており、食品価格と燃料価格の持続的な上昇は多くの一般世帯にとって受け入れられないレベルになっている。また、金融環境の引き締め、債務の高止まり、サプライチェーンのボトルネックといった問題もグローバル経済の上に『暗い影』を投げかけている。地政学の分裂リスクが過去75年間に積み上げてきた発展の成果を破壊する可能性がある」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2022年4月21日