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「中山大学」号の科学調査任務が発表、南中国海の3大科学分野が焦点に

人民網日本語版 2021年06月28日14:33

中国の海洋総合科学調査実習船「中山大学」号が26日、上海市の長興島で中山大学に引き渡された。中山大学号の第1回科学調査任務が同日、正式に発表された。同船は今年10月より南中国海の西沙海域に向かい、海洋大気、海洋科学、海洋生物の3大分野に関する一連の重要問題をめぐり科学調査を行う。科技日報が伝えた。

中山大学海洋科学調査センター長の于衛東教授によると、第1回科学調査任務は2つの航行段階に分かれ、南中国海西岸境界流及びその付近海域の3大科学分野に焦点を当てる。具体的には、大気、海洋、海底、生物、考古など複数学科における新たな問題や先端の問題をめぐり総合調査を行う。于氏は「上述した3大分野の問題をめぐり現場で観測を展開する。大気・海洋・海底・生物科学の総合調査と学際的研究を促進し、中山大学の総合海洋学科群の発展を推進する」と述べた。

南中国海西岸境界流は冬季の南中国海還流の主な構成部分であり、秋に生じ冬に盛んになる。「南中国海西岸境界流は、太平洋とインド洋とつながり物質とエネルギーを交換し、中国の海洋環境と資源に非常に大きな影響を及ぼす」。于氏によると、過去の研究は海洋上層に偏っていた。中山大学号による今回の初航海は、南中国海の還流の季節的な調整をめぐり、西岸境界流の3次元構造及びその海の渦などの中スケールのプロセスとの相互作用に焦点を当て、南中国海北部大陸棚の臨海断層の地球物理調査を展開する。

また初航海では海山と、島嶼・岩礁生態系及びその地球生物化学の循環プロセスを探索する。海山と島嶼・岩礁は海洋の「生命のオアシス」で、豊富な生物多様性を育み、重要な漁業資源を支えており、海洋の炭素循環と地域カーボンシンクに対して重要な価値を持つ。南中国海の海山と島嶼・岩礁の生態系への認識は現在、非常に限定的だ。海山と島嶼・岩礁の地形測量、海底沈積物と構造の変化、生物多様性など複数学科の研究を展開する必要がある。初航海は南中国海北部の若干の海山と西沙諸島を対象に、海山と島嶼・岩礁の生態系の調査を展開する。現代の海洋観測技術によって支えられている海洋考古調査を探索し、海洋科学技術と人文考古調査の深い融合を推進する。(編集YF)

「人民網日本語版」2021年6月28日

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