国家統計局がまとめたデータによると、今年1月の全国の消費者物価指数(CPI)は前年同期比5.4%上昇し、上昇幅は前月を0.9ポイント上回った。このうち豚肉価格は116.0%上昇して、CPI上昇幅の拡大を後押しした主要因になった。中国新聞網が伝えた。
複数の要因がCPI上昇幅の拡大を後押し
1月のCPIは同5.4%上昇し、上昇幅はおよそ8年ぶりの高水準を記録した。同局都市社会経済調査司の沈贇上級統計家は、「前年同期比上昇幅の拡大は春節(旧正月、今年は1月25日)や新型コロナウィルスによる肺炎の影響という要因もあれば、今年の春節と昨年の春節は月が違い(2019年の春節は2月5日)、比較の対象となる昨年の基数が低いという要因もある」と分析した。
沈氏は続けて、「試算によると、1月の5.4%の上昇幅のうち、昨年の価格変動のキャリーオーバー効果の影響が約4.0ポイント、新たな価格上昇の影響が1.4ポイントになる」と述べた。
新型コロナウイルス肺炎の影響を受けて今後のCPIはどうなるか
申万宏源証券の秦泰アナリストは、「2月に入ってから、春節の月の違いの効果が逆転し、食品価格とサービス価格の上昇幅が春節後に低下する。2月のCPIは4%前後まで低下し、その後は落ち着いて第2四半期に入るが、下半期以降になると低下傾向が加速するだろう」と予測した。
交通銀行金融センターの唐建偉首席研究員は、「2月のCPIはキャリーオーバー効果が低下し、新形肺炎が消費需要の目に見える減少をもたらし、特に外食、旅行、輸送などの消費の減少が目立ち、これらのCPIの同上昇幅は5%以下に落ち込む可能性がある」と述べた。
また唐氏は、「第2四半期になって新形肺炎の勢いが弱まればCPIは上昇する可能性があるが、第3四半期になるとCPIは目に見えて低下するとみられ、通年では前高後低になるだろう」と予測した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年2月11日