新型コロナウイルスの感染による肺炎の影響により、各地の学校や企業の多くが授業再開や業務再開を遅らせることを決定し、大勢の市民が専門家のアドバイスに従って、家にこもり自分で自分を隔離している。こうして家にいながらも購買意欲をそそられる場面はさまざまにあり、関連産業にとっては新たなビジネスチャンスとなっている。「中新経緯」が伝えた。
「プレイしているのはゲームではなく、自分の孤独」
北京市民の劉知さん(仮名)は家にこもって9日目になる。春節(旧正月、今年は1月25日)の日から家にこもり、海外旅行はやむなくキャンセルし、自分を家に隔離した。ここ数日は階下にゴミを捨てに行ったり、生きるために必要な食料を買ったりするほかはほとんど外に出ていないという。
「思いつく限りほぼすべてのタイプのゲームをダウンロードした。やっぱりSNSの性格があるオンラインゲームが好きで、PUBG(プレイヤーアンノウンズバトルグラウンズ)、狼人殺、『王者栄耀』などが好きだ。一日中、友だちとの交流がないなんて考えただけでぞっとする」と話す劉さんは、普段からゲームが好きだが、仕事が忙しくてダウンロードしたゲームもアンインストールせざるを得なくなることがしばしばだった。今回の休暇の間、友人たちとゲームの中で「クラウド集会」をすることにしたというが、「自分たちがプレイしているのはゲームではなく、自分たちの孤独のような気がする」のだという。
中信建投証券は、「突発的な新型肺炎の影響で、人気ゲームの多くはユーザーのアクティブ時間と利用時間が大幅に増加した。試算によると、春節期間(1月16日から1月31日まで)に「王者栄耀」のキャラクターイベントによって増加した課金売上は約65億2千万元(1元は約15.6円)に上り、2020年1月の「王者栄耀」の実際の課金売上は90億8400万元前後に上り、過去最高を更新する見込みだ。『王者栄耀』、『和平精英』、『陰陽師』などの人気オンラインゲームはいずれも大勢のゲーマーがアクセスしたためにサーバーが一時的にダウンしたり故障したりする事態が生じた」と指摘した。
業界関係者の分析では、「新型肺炎の期間には人が集まる機会を減らすよう呼びかけられており、ゲームがオフラインの娯楽の重要な代替品となり、『春節に人気のゲーム』が登場した。中でもSNSで人と競い合うゲーム、時間のかかるヘビー級ゲーム、ボードゲーム系のゲーム、ミニゲームアプリの人気が特に高い」という。