オンライン決済の普及に伴い、多くの人が微信(WeChat)や支付宝(Alipay)のアカウントに大量の現金を保有している。しかし、不測の事態が起きて、このデジタル資産が遺産になった場合はどのように処理すべきだろうか。ある「90後(90年代生まれ)」の若者は、自分の支付宝やゲームアカウントなどのデジタル資産を遺言書に記し、ネット上で議論が巻き起こっている。
デジタル遺産とは、ネット上のデジタル文化遺産のことだ。これには微信や支付宝、ゲームアカウント、仮想通貨などが含まれる。
ある「00後(2000年代生まれ)」の若者は取材に対し、「支付宝と微信が空になっていた場合、ゲームアカウントという実態を持たないものが最も財産らしい財産になる」と述べた。
中華遺書バンクのデータによると、今年8月末時点で、正式な遺言書を書いた「90後」は236人にのぼり、その財産の相続人の圧倒的多数が両親となっている。
微信と支付宝のプラットフォームでは現在、親族が身分証、関係証明書、死亡証明書、委任状をカスタマーサービスに送れば、法に基づき故人の遺産を相続できる。しかしここには現実的な問題もある。まず、親族がアカウントの存在を知らないこと。次に、証明書の手続きに手間と時間がかかることだ。
では、親族がこれらのデジタル遺産を相続する場合、遺言書の有無によってどのような違いがあるのだろうか。法律関係者は、「デジタル遺産はプライバシーに関わり、隠れた資産であるため、遺言書を書いておいたほうが家族の相続に都合がいい」としている。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年12月25日