中国人力資源・社会保障部(人社部)の蘆愛紅報道官は、12日に開かれた第3四半期の記者会見において、「9月末の時点で、社会保障カード(健康保険証や年金手帳など社会保障機能を一体化したカード)の所持者は全国で12億9900万人に達し、総人口の93.1%以上をカバーするまでとなった」ことを明らかにした。中国新聞社が伝えた。
盧報道官は、「人力資源・社会保障事業は、今年に入り目覚ましい進展を得た」として、具体的に以下を列挙した。
1.雇用に関する状況
雇用状況は全体的に安定傾向を維持。今年1月から9月にかけて、全国都市部における新規雇用者は1097万人に上り、年間目標をほぼ達成した。また、全国都市部の調査失業率および登録失業率はいずれも、コントロール目標より低く抑えられ、雇用に関する各項目政策措置が威力を発揮し続けた。1月から9月にかけて、全国で75万社の企業が、従業員の採用安定還付金275億元(1元は約15.4円)を還付され、3393万人の従業員がその恩恵を受けた。また延べ81万人が職業スキルアップのための補助金12億9千万元を受け取った。
2.社会保障制度
社会保障制度は安定的な状態を維持。9月末の時点での各種制度加入者は、基本養老金(年金)が9億5600万人(前年末比1323万人増)、失業保険が2億300万人(同642万人増)、労災保険が2億5千万人(同1136万人増)。社会保険料の比率の低減事業も順調に遂行された。1月から9月にかけて、三項目の社会保険基金の収入総額は4兆1700億元、支出総額は3兆9100億元、9月末時点における三項目の社会保険基金の累計残額は6兆7200億元。都市・農村部住民に対する年金事業はさらなる進展を遂げ、10省で基本養老金基準額が引き上げられた。社会保険管理業務レベルもさらに向上し、9月末の時点で、社会保障カードの所持者は全国で12億9900万人に達し、総人口の93.1%以上をカバーするまでとなった。
3.貧困支援事業
人社部の貧困支援事業において大いなる成果。累計1126万人の貧困者の雇用を実現し、昨年末比138万人増加した。2017年以降、貧困支援システムに登録済みの貧困労働力を組織し、延べ516万人が補助金制度による職業スキルトレーニングに参加した。貧困者を対象とした都市・農村部年金保険料の納付代行などの政策を全面的に実施し、社会保険を必要とする国民全員が加入をほぼ実現した。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年10月22日