10ベタフロップスの計算が可能なE級スパコンは、「スパコン界の次の王冠を戴く存在」と言われている。国産スパコン開発は5日、この王冠にまた一歩近づいた。神威E級スパコン試作機(以下、同試作機)が国家スパコン済南センターに設置され、正式に稼働開始したのだ。新華社が伝えた。
国家並行コンピュータ工程技術研究センターは、国家スパコン済南センターなどのチームと協力し、2年以上をかけた重要技術の難関突破を経て、最終的に同試作機の開発・配備・稼働に成功した。同試作機は主にハード、ソフト、応用の3大システムからなる。そのプロセッサ、ネットワークチップセット、ストレージ・管理システムなどの重要装置のすべての国産化を実現している。
開発チームによると、多形融合コンピューティング構造、次世代申威マルチコアプロセッサ、ソフトウェア定義大量保存、高効率給電、相転移冷却などの面で、同試作機は重大な進展を実現している。また開発チームは国産スパコンでAIソフト生態チェーンを構築し、数多くの大規模AI応用を展開している。
国家スパコン済南センターにはこれまで、スパコン「神威・藍光」が設置されていた。中国で初めて100%国産のCPUとシステムソフトウェアで構築されたペタフロップ級スパコンの同スパコンは、すでに7年間にわたり稼働している。同試作機の計算能力はすでにこのスパコンの3倍に達しているが、体積はわずか9分の1で、エネルギー消費量を75%抑えている。
同試作機は現在まで、世界の気候変動や海洋データシミュレーション、バイオ医薬品シミュレーション、ビッグデータ処理、脳型知能などの12分野の35件の重大計算任務を完了しており、応用面での高い将来性を備えている。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年8月6日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn