中国公安部交通管理科学研究所交通安全技術研究部の高岩主任は、中国人民大学公共伝播研究所が5月31日に開催した「児童と道路交通安全シンポジウム」において、「中国では、自動車乗車中の交通事故における子供の死亡率がだんだんと高まっている。交通事故全体における自動車乗車中の交通事故の子供の死亡率は、2008年時点では33%だったが、2017年には44%を上回るまでとなった」と述べた。北京日報が報じた。
高主任によると、ここ10年近く、中国における0歳から15歳までの未成年者の交通事故による死者数は、全体の5.2%にあたる3万2千人、交通事故による負傷者数は14万2千人(6.1%)となっている。交通事故によって死亡した未成年者のうち、1歳から6歳までの年少者の割合は50%を上回った。
自動車に乗車中の子供が交通事故で死亡するケースは増加の一途をたどっている。高主任は、「この状況と、中国でスクールバスが非常に少ないことやチャイルドシートの正しい使用法に対する保護者の知識が乏しいことといった背景とは、決して無関係ではない。中国の子供の人口をかんがみると、国内で法規に合致したスクールバスが最低200万台以上配備されているべきだが、10万台余りしかないのが実情だ」と指摘した。
WHO(世界保健機構)駐中国代表処の方丹氏は、「1歳以下の乳児には後ろ向きチャイルドシートを、1歳から4歳の幼児については座面の高い前向きチャイルドシートを使用しなければならない。6歳から11歳の子供も、座面の高いチャイルドシートに座らせ、それ以上の年齢になれば、ようやく成人用のシートベルトの着用が可能となる」と紹介した。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年6月1日
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