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ゲノムマップ、ザーサイの不思議な味を明らかに

人民網日本語版 2016年09月12日14:42

浙江大学農業・生物技術学院園芸学科の張明方教授のチームはハイスループットスクリーニング技術により世界初のザーサイゲノムマップを作成した。これはからし菜などの野菜の改良に対して重要な意義を持つ。「ネイチャージェネティクス」はこのほど、ウェブサイトで同成果を発表した。科技日報が伝えた。

食用からし菜は中国の重要な加工野菜だ。張氏の研究チームはハイスループットスクリーニングにより、高密度ゲノムマップと結びつけることで、アブラナ属の異質倍数体ザーサイ(AABBゲノム)の高品質ゲノムマップを初めて作成し、ザーサイの「家系図」への認識を掘り下げ豊かにした。研究によると、からし菜という種は3万9000年から5万5000年前に形成された。単一の地理的起源を持ち、うちAサブゲノムとアブラナ科は親戚関係が近く、その後さらに野菜用と油用のからし菜という主要品種に分かれた。

なぜザーサイからは独特な「中国の味」が含まれるのだろうか?研究チームは2組の同質ゲノムを発見した。うち1組はグルコシノレートの代謝と関連しており、進化に差が生じる。これはザーサイによって香りが強かったり、そうでなかったりする理由だ。別の1組は油脂の代謝と関連しており、油用からし菜の油生産量と油脂の成分を決める。論文筆頭著者の楊景華准教授によると、多くの学者は半世紀に渡り、小麦、綿花、アブラナなどをモデル作物とし、複雑な遺伝子組み合わせや同質ゲノムの発現について広く研究を行ってきたが、倍数体の種に含まれる同質ゲノムの発現と選択のメカニズムを解明していなかった。このメカニズムは中国らしい食べ物、ザーサイによってついに明らかにされた。異質倍数体からし菜サブゲノム間には非対称的な進化が見られる。サブゲノム間の同質ゲノムで発現に大きな差のある遺伝子は、より進化のペースが速い。これらの遺伝子は野菜用・油用からし菜の分化の中で選択を受けるという。(編集YF)

「人民網日本語版」2016年9月12日

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