中国第7次北極科学観測隊が4日、北極海の科学観測任務を完了し、極地観測船「雪竜号」は北京時間同日午後、北極圏を離れた。新華社が伝えた。
雪竜号は北極海の作業期間中、北緯82度52分・西経159度付近の海域に到達した。これは今回の科学観測で到達した、最も北側の海域だ。
科学観測隊首席科学者の李院生氏は「今回は41日間の北極海作業期間中に、53ヵ所の総合観測場所における科学観測任務を完了した。これには38ヵ所の深海観測海域(水深2000メートル以上)、氷上短期基地6ヵ所・長期基地1ヵ所が含まれる。また3本の地球物理測線、1本の人工地震測線を終え、予定以上の任務を終えた」と説明した。
李氏によると、観測隊は海洋生物、化学、海氷、大気、地球物理といった多学科総合観測作業の他に、北緯75度・西経156度付近の海域で、2014年の中国第6次北極科学観測で投入した沈積物収集装置を回収し、同海域の2年間に渡る沈積物サンプルおよび沈積のペースなど重要データを入手した。
また今回の科学観測では、初めてロシア北部のメンデレーエフ海嶺から東の海域に作業拠点を設置した。同海域の観測データと得られたサンプルは、中国が北極の環境変化の過程を総合的に理解するため、より全面的なデータを提供できる。
雪竜号は北極を離れた後、ベーリング海峡に向かい次の段階の水文作業を行い、12日にすべての作業任務を終え帰国の途につき、26日に上海港に到着する予定だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年9月6日
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