神舟10号 宇宙を旅した茶の種を福建省で栽培へ
有人宇宙船「神舟10号」に搭載された茶の種の交付式が18日午後に執り行われ、中国初の宇宙茶栽培拠点の契約が締結された。京華時報が伝えた。
神舟10号は6月26日に無事帰還した。同宇宙船に搭載され宇宙を旅した茶の種は、福建省武夷山宇宙茶栽培拠点で栽培されることとなった。中国航天科技集団と武夷山永宜茶葉公司は18日、種の引き渡しを行い、拠点の契約式を行った。同拠点の建設場所の選択はすでに完了している。
宇宙旅行を終えた茶と普通の茶には、どのような異なる点があるのだろうか。中国航天科技集団宇宙育種研究センターの欽天鈞副主任は、「これについては現時点では予想できない。科学試験として成功する可能性もあれば失敗する可能性もあり、かつ茶の栽培には時間がかかる。茶の種がどれほどできるか、成分にどのような変化が生じるかなど、成長を待たなければ分からない」と語った。
欽副主任は、「宇宙での育種は、微小重力、高真空、粒子放射線、磁場の変換などの特徴を持つ宇宙環境を利用して新品種を育成するもので、地球上の遺伝子変異を利用した栽培とは異なる。中国は1987年より帰還可能な宇宙船に1000種類以上の作物(微生物、枝芽、細胞組織を含む)を搭載してきた。20数年間の地球上での栽培試験により、すでにさまざまな食糧、野菜、花の品種を栽培している。例えば大型で皮の厚い宇宙トウガラシは、すでに一般家庭の食卓に上がっている」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年8月19日