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中国の火星探査機、2015年以降に打ち上げか

 中国航天科技集団公司の科学技術委員会顧問、有人宇宙船「神舟」の初のチーフエンジニアの戚発ジン氏(ジン=車へんに刃)は本日、「中国は2015年以降に火星探査機を打ち上げる可能性がある」と語った。科技日報が伝えた。

 中国初の火星探査機「蛍火1号」はロシアの火星探査機「フォボス・グルント」に搭載され、2011年11月9日にカザフスタンから打ち上げられた。ところが「フォボス・グルント」は打ち上げ後に計画通りに軌道を変更できなかったため、「蛍火1号」の探査計画が頓挫してしまった。戚氏は、「火星が地球に最も接近するのは約2年に1度の間隔であるため、最良の打ち上げ時期は2年に1度しかないことになる。前回の任務失敗後、国家の関連部門は再び手配をし準備作業を開始するため時間が必要なため、火星探査機の再度打ち上げの時期は2015−2020年の間になるだろう」と予想した。

 戚氏によると、中国の現在の宇宙探査能力は、蛍火1号を打ち上げた時期より大幅に強化された。中国は2012年に、カシュガルとチャムスでそれぞれ直径35メートル・66メートルの大型アンテナを建設し、また上海天文台でも口径65メートルの電波望遠鏡を建設した。この3大設備の使用に伴い、中国の宇宙探査ネットワークが構築された。中国の月探査プロジェクトのチーフエンジニアの呉偉仁氏は、「これは中国が将来的に、数千万キロさらには1億キロ以上の宇宙探査を実施するための基礎を固めた」と指摘した。戚氏もまた、これは中国独自の火星探査機のコントロールを力強く支えるとした。

 戚氏はまた、中国の宇宙事業専門家は小惑星探査計画を研究中で、将来の宇宙探査に向け基礎を固めると表明した。米国はすでに小惑星に着陸し探査を進める計画を立てているが、戚氏は「中国が計画している探査方法はやや異なり、小惑星に着陸するのではなく、小惑星と同じ軌道上の飛行を予定している。同計画は現在、国家の批准を得ていない。これが順調に批准を得た場合、2020年頃に実施される見通しだ」と語った。

 中国科学技術情報研究所が本日開催した院士報告会において、戚氏は「宇宙技術と中国の宇宙事業」をテーマとしスピーチを行った。戚氏は、「宇宙は陸・海・空に続く、人類が生活する第4の空間だ」と述べた。中国は現在すでに宇宙に進出し、宇宙を利用する能力を持った。中国の宇宙事業は今後一定期間に渡り、主に次の3つの面から取り組みを続けていく。(1)宇宙探査能力を引き上げる。有人宇宙事業・月探査・その他の宇宙探査プロジェクトを継続し、太陽系に対する認識を深める。(2)地球観測能力を引き上げる。中国の重大科学技術特別プロジェクトの一つである「高解像度地球観測システム」は、すでに全面的な建設段階に入っており、1基目の衛星である「高分1号」が近日中に打ち上げられる。(3)情報利用能力を引き上げる。2020年までに、衛星測位システム「北斗」の世界ネットワークを構築する。(編集YF)

 「人民網日本語版」2013年4月19日

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