汚水ゼロ排出を実現 中国初のエコ発電所が発電開始
電力大手の中国華電集団が投資建設した中国初のエコ発電所が4日、山東省莱州で発電を開始した。同発電所は、設備容量100万キロワットの超々臨界発電ユニット8基を設置する計画(1基目ユニットの設備容量は105万キロワット)で、年間発電量は110億キロワット時に達する見込み。人民日報が伝えた。
中国華電の雲公民・総経理は「莱州の超々臨界ユニットの開発では、3Dデジタル設計を採用した。同ユニットは1基あたりの設備容量が最大で、石炭消費量が全国的に見ても少ない、耕地と淡水を使わない、汚水ゼロ排出といった特徴を持つ」と語る。
1期プロジェクトは海辺のアルカリ土壌の土地に建設され、貯灰場には金鉱の鉱坑を利用。設備容量1キロワットあたりの敷地面積は0.17平方メートルと、国家基準を下回る。発電所の給水には淡水化された海水および都市水を利用、水の消費量は1キロワットあたり0.07立方メートルと、国家基準の0.12立方メートルを大きく下回る。石炭消費は1キロワットあたりわずか268.5グラムと少ない。また、閉鎖された円形の貯炭場を採用し、灰や脱硫石こうは全て総合利用されるほか、汚水や廃水は処理を経て再利用される。最も特徴的なのは、循環水の放流口が水力発電ユニットに変更されたことだ。火力発電所の中に水力発電所が加わったようなもので、排水を利用して年700万キロワット時の発電が可能となった。(編集SN)
「人民網日本語版」2012年11月7日