成都 剃刀で目を洗う伝統技法
成都の住民は目を洗うのが好きだ。美しい風景や人を見に行く前に、目をさっぱりさせるのだという。しかし本当に目を洗う伝統の技があるのをご存知だろうか。洗眼の技術は長い歴史を持っている。
この技術の手順は次のとおり。上下の瞼を開き、剃刀で瞼を擦る。お客は横になってじっと動かず、全プロセスは5分程度だ。お客は洗眼が終わると「目がしっとりとして、明るくなったようだ」と快適さを口にする。
しかし四川省人民医院眼科の曲超副主任医師は、こうした「洗眼」は「害しかない」と危険性を指摘する。曲超副主任医師によると、60?70年前に洗眼が一般的だった時期、病院でも類似の方法で瞼をきれいにする目的で洗眼を行っていた。しかし同技法の消失と医療の進歩にともない、こうした方法も廃れていった。
「剃刀を使った洗眼」は瞼を刺激して、油脂を分離させて目を潤するものだ。高齢者ではマイボーム腺異常から油脂が固化して目の乾燥をもたらすことがあり、剃刀による洗眼では剃刀でマイボーム腺を刺激して油脂を分泌させて目を潤し、目をすっきりさせる。しかしこうした方法で洗眼する場合、いったん手元が狂うと眼を傷つけ、また使用する剃刀から眼のみならず全身的な疾患の交叉感染のリスクもある。もし眼の乾燥の症状がある場合、自分でホットパックすることなどで緩和できる。(編集YH)
「人民網日本語版」2013年4月19日