人民元グローバル化指数 1000の大台を突破
スタンダード・チャータード銀行は7月8日、最新の人民元グローバル化指数(RGI)を発表した。5月のRGIは前月比より8.4%上昇し(年率換算で66.2%上昇)、1000の大台を突破し1002ポイントとなった。RGIは2010年12月の100ポイントを基準としており、現在まで約10倍に上昇している。国際金融報が伝えた。
RGIは19カ月以来で最大の上げ幅(月間ベース)を記録したが、これは5月のクロスボーダー人民元決済金額が4月より24.1%増加したことが主因だ(その他の通貨による決済金額は、1.9%の小幅増)。国際銀行間通信協会(SWIFT)の人民元決済、オフショア人民元為替取引の急成長により、ロンドンがRGIに占める比率は12%弱という過去最高を記録した。
RGIと同時に、第3期オフショア人民元企業調査の結果が発表された。同調査によると、企業のオフショア人民元市場の経験はますます成熟化している。預金・貿易・外為・貸付・債券・投資の6種類の人民元商品のうち、88%の企業は1種類以上を利用していると回答した。企業が人民元取引を行う市場を決定する要素は、「流通量/預金量」、「過去の記録」の二つの要素となった。
市場の基調は良好だが、下半期の人民元取引の増加率は低下すると見られる。これは外部環境がさまざまな課題に直面しており、オフショア人民元預金および人民元の上げ幅が縮小される兆しがあるためだ。今後6カ月内にオフショア人民元取引を実施する予定と回答した企業は43%で、前回(3月)の調査時の66%を下回った。
アジア通貨建て債券を対象とする調査によると、通貨リスクではなく流通市場の流通量不足が、投資家のオフショア人民元建て債券「点心債(ディムサム・ボンド)」購入を阻む主因となっている。
スタンダード・チャータード銀行は2012年11月に初めてRGIを発表した。RGIは香港・ロンドン・シンガポールの3つの主要人民元オフショア市場をカバーし、預金(資産)、点心債・預金証書(融資ツール)、貿易決済・その他の国際支払(国際貿易)・外為(交易ルート)の4種の事業の成長を計算する。人民元国際化の深化に伴い、RGIはその発展に順応するため、将来的にはその他の指標と市場の追加を検討する計画だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年7月9日