杭州-南京、杭州-寧波高速鉄道が開通 空路の方が安価
最近、「携程旅行網」や「去◆儿網」など中国国内の大手旅行予約ポータルサイトでは、一部高速鉄道沿線都市を結ぶ航空券代が、高速鉄道チケットよりかなり安いという現象が見られる。また、安いフライトの出発時間も、睡眠時間が削られる早朝や旅行者を苦しめる未明の時間帯ばかりという訳ではない。銭江晩報が伝えた。
紀さん(女性)は、「もともと高速鉄道で青島に行くつもりだったが、昨日、航空券の価格を見て、あまりの安さに驚いた。また、午前9時や午後2時に出発する便があり、なかなか好都合。かたや、高速鉄道は1日1本しかなく、早朝7時発と早すぎる」と、スマホ用チャットアプリのグループチャット機能「微信朋友圏」に投稿した。杭州-青島間の航空券代金は、税込でも高速鉄道チケットより安いという。
20日、記者が「去◆儿網」で調べたところ、同日から11月末までずっと、青島行きの航空券価格は軒並み高速鉄道チケット価格より安い上、フライトも各時間帯に設定されていた。例えば、今月30日の杭州発青島行き航空券の価格は税込410元(6600円)。一方、高速鉄道の2等席チケット料金は506.5元(約8150円)だった。
別の高速鉄道沿線都市・天津も見てみよう。天津へ行くにも、大変お得な割引航空券が販売されていた。今月30日の杭州発天津行き航空券は、燃油サーチャージと保険料込みで369元(約6千円)が最安値だった。ちなみに高速鉄道の2等席チケット料金は494元(約8千円)。
このほか、高速鉄道の開通に大いに触発された路線には、「杭州-済南線」「杭州-武漢線」があり、航空券価格は基本的に2-3割値引きされている。航空券販売代理業を営む責任者は、「高速鉄道寧杭線(杭州-南京)と杭甬線(杭州-寧波)が開通した後、沿線都市の航空券代金は、前年同期に比べ平均3%以上値下がりした」と述べた。
アモイ(厦門)航空杭州支社チケット業務担当者は、「深刻な乗客離れに見舞われている路線は、航空券代金値下げによって、躍起になって巻き返しを図っている。済南や天津などの短距離路線では、早期購入航空券(搭乗日から1週間前までの予約)の料金が、例年より安くなっている。また。武漢・長沙・重慶の各都市行き路線は、便数が増加した」と語った。
航空券販売代理業の責任者は、「青島のように観光客に人気が高い都市では、就航便の本数が多く、オフシーズンになると、航空各社による値下げ合戦がますます激化する。さらに、高速鉄道も増えてきている今、乗客争奪のための値下げ合戦は激しさを増すばかりだ。北京のようなビジネス都市では、高速鉄道の影響はそれほど大きくない」と指摘した。
掴んだビジネスチャンスは決して逃さない。「携程旅行網」と「去◆儿網」の2大旅行サイトはこのほど、航空券代金と鉄道チケット代金の比較機能を付加した。これを使って鉄道の旅と空の旅の料金比較を行えば、どちらが安いかが一目瞭然だ。(編集KM)
*◆は口へんに那
「人民網日本語版」2013年10月21日