広東省にアイバンク設立 角膜移植の普及へ
広東省の中山大学(広東省)中山眼科センターは6日、同省紅十字会(赤十字会)と共同で、「広東省紅十字角膜寄贈センター」を設立。「アイバンク」の概念を導入し、死後の角膜提供を市民に提唱する。新華網が報じた。
中山眼科センターの責任者によると、寄贈センターは「アイバンク」を開設し、ドナーの親戚に角膜移植が必要になった場合、同センターは優先的に手術を手配し、角膜の費用も無料にするという。現在、角膜の値段は1つ当たり1万5000元(約24万円)だ。
中山眼科センターによると、中国全土に角膜が原因で視覚障害を患っている人が約400万人おり、そのほとんどが、角膜の移植手術を受ければ、視力を回復できることが調査で分かっているという。ただ、ドナーが極めて少ないため、毎年、移植手術受けられる患者にも限りがある。
中山眼科センターの最新の統計によると、中国全土では角膜移植を規模する患者が、毎年、4-5000人いる。ただ、同センターが把握するドナーだけでは、年間4-500人にしか角膜を提供できないのが現状だ。中には、角膜の移植手術を受けることができないため、眼球を摘出しなければならず、生涯失明してしまう患者もいるという。
関連の規定によると、紅十字会は、遺体を受理し、器官を寄贈できる中国で唯一の認定機構だ。今回設立された寄贈センターは中山眼科センター内に設置されている。(編集KN)
「人民網日本語版」2013年6月7日