乙武氏、台湾プロ野球の始球式に登場 会場は感動の拍手
21日に行われた台湾プロ野球の義大ライノズと統一セブンイレブン・ライオンズの試合の始球式に招かれた乙武洋匡氏。
21日に行われた台湾プロ野球の義大ライノズと統一セブンイレブン・ライオンズの試合の始球式に招かれた乙武洋匡氏。
作家・乙武洋匡氏は21日、台北の天母球場で行われた台湾プロ野球の始球式に登場し、投球を行った。先天性四肢切断という障害を抱え、生まれた時から手足がなかった乙武氏は自伝「五体不満足」で日本中を感動させ、一躍有名な作家となった。「中新網」が伝えた。
乙武氏は電動車椅子から這って、天母球場の赤土が盛られたマウンド近くまで行き、まずは球場の観客席に向かって深々とお辞儀をした。その後、下半身を使って、体全体で跳躍するようにして、マウンドに立った乙武氏に、球場全体から熱い拍手が巻き起こった。
球場の内野に入った際にも、乙武氏は再度深々とお辞儀をし、観客全員に対して「東日本大震災が起こった際、台湾国民は真心を日本に与えてくれた。今日はその感謝の気持ちで投球を行う」とあいさつをした。また、投球する前にも、中国語で「ありがとう台湾」と声に出した。
乙武氏は自分の左肩と頬の間にボールをはさみ、渾身の力でボールを投げた。ボールは乙武氏からさほど離れていない場所に落ちたが、その後ゴロで本塁ベースまで転がっていった。「完璧ではない」始球式ではあったが、球場全体から乙武氏に対する敬服の拍手が鳴り響いた。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年4月24日