陝西省の高齢者の間でシルバー観光列車の旅行が人気に

人民網日本語版 2025年04月07日13:29

高齢者を対象としたシルバー観光列車「環秦嶺」Y710号は3月28日、乗客200人以上を乗せて、陝西省西安市から一路南を目指し、出発した。同列車は陝西省の漢陰駅、石泉駅、略陽駅で停車し、秦嶺地区各地に点在している観光スポットを結んでいる。陝西省では、こうしたシルバー観光列車に乗って旅行に行くというのが、高齢者の間で新たなトレンドとなっている。人民網が伝えた。

シルバー観光列車「環秦嶺」Y710号の車内で記念写真を撮影する女性たち(撮影・熊国棟)。

シルバー観光列車「環秦嶺」Y710号の車内で記念写真を撮影する女性たち(撮影・熊国棟)。

8日間の旅行を終えた李愛民さん(63)は、「黄山に行きたいとずっと思っていた。今回、シルバー観光列車で、黄山だけでなく、大別山脈も観光できた。一度の旅行でたくさんの場所を観光できて、本当に価値がある!」と喜んでいた。

一人でも多くの旅客に便利な観光列車を利用してもらおうと、西安鉄路局は、「各駅から乗車し、各地の観光スポットを結び、団体で行動」というスタイルを採用して、高齢者を対象としたシルバー観光列車を企画している。事前に申し込みを済ませた旅客は、停車駅で列車に乗り、団体旅行を楽しむことができる。

統計によると、2024年初めから今に至るまで、西安鉄路局は累計で87本の高齢者を対象としたシルバー観光列車を運行し、延べ7万3000人が利用してきた。

陝西省漢中市の菜の花畑で記念写真を撮影する観光客(3月28日撮影・熊国棟)。

陝西省漢中市の菜の花畑で記念写真を撮影する観光客(3月28日撮影・熊国棟)。

男性の旅客・曲さんは取材に対して、「ドライブ旅行はちょっと危ないし、自由旅行はお金がかかる。私達のような高齢者は、あれこれ考えるのが苦手。高齢者を対象としたシルバー観光列車は、動くホテルのようで、毎回、荷物を持って移動する必要はない。のんびりした旅行で、気楽だし、食事、アクティビティ、宿泊先のスケジュールも分かりやすい」と話した。

西安鉄道国際旅行社の企画・運営担当者の王巧栄さんは、「列車と現地の観光バスを組み合わせた観光がメイン。高齢者が移動のために歩き回らなくてよいように手配している」と説明する。

のんびりした旅行で、高齢の親と一緒に多くの時間を過ごせるようになっているシルバー観光列車(撮影・熊国棟)。

のんびりした旅行で、高齢の親と一緒に多くの時間を過ごせるようになっているシルバー観光列車(撮影・熊国棟)。

またシルバー観光列車には、広々とした一等寝台列車もあるほか、洗面所の床には滑り止めマットが敷かれ、各ドアには挟まれ防止装置がセットされている。各ボックスには、独立したコンセントがあり、便利に充電できるようになっている。ベッドの上には、ライトもあり、夜に目が覚めた時に利用できる。

高齢者を対象としたシルバー観光列車では、高齢者に配慮した設計を至る所で目にすることができ、高齢者がより快適に旅行を楽しむことができるようになっている。(編集KN)

「人民網日本語版」2025年4月7日

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