河北省唐山市、養殖業のスマートトランスフォーメーションを持続的に推進

河北省唐山市豊潤区錦程牧業有限公司の牧場が、朝早くから賑やかだった。給餌機を操縦する作業員は牛舎の中で行き来しながら、飼料の草を与えていた。黒の「小型車」が設定されたルートを走行し、押しのけられた飼料の草を乳牛の口元に戻した。人民日報が伝えた。

黒の「小型車」にはハイテクが隠されている。同社の責任者である王振存氏は、「これは給餌ロボット。自動で充電・識別・作業を行い、乳牛が飢えれば餌を口にできるように保証している。以前は人の手で給餌を行っていたが、牧場全体で4人の作業員がフル回転する必要があった。今年の年初に購入した6台の給餌ロボットを使用開始すると、給餌のスマート化が実現し、給餌の効率が大幅に向上しただけでなく、人件費も節約された」と述べた。

牧場のハイテク感はこれだけではない。牛舎内の温度が18℃を超えると温度制御ファンが自動で動き出し、牛舎内の温度を調整する。通路両側のスマートスプレーシステムは乳牛を識別するとミストを出し、その湿度を高め温度を下げる。すべての乳牛には独立した「健康手帳」と「IDカード」がある……。王氏は、「子牛の頃からすべての牛に電子チップが入った耳標をつけ、飼料摂取量や搾乳の状況などの情報を段階別に記録するとともに、スマート牧畜業管理プラットフォームにリアルタイムで伝送することで、ライフサイクル全体のスマートな飼育管理を実現している」と述べた。

「一連のスマート設備の応用により、牧場はよりスマートでより効率的になり、牛乳の品質も向上している」。王氏の計算によると、スマート化飼育管理は従来的な飼育方法と比べ、牧場の1000頭以上の乳牛の飼料摂取量を5％増やし、牛乳生産量を10％増やした。毎年の人件費を30万元（1元は約22.1円）削減し、牧場の収益を20％増やした。

唐山海港経済開発区に位置する尚遊スマート漁業産業パークでは、30万匹以上のタツノオトシゴもスマート養殖を実現している。産業パークの責任者である唐金輝氏が携帯電話の「スマート漁業IoT管理プラットフォーム」を開くと、溶存酸素、水温、pH値などのデータがリアルタイムで表示された。唐氏は、「プラットフォームは一般的なデータの異常問題を自動で処理し、複雑な問題は自動で携帯電話に送信し、その後我々がその状況を処理する」と述べた。

養殖作業場に足を踏み入れると、20近くの樽型養魚池が連なり、その隣では整然と並べられたドラム式精密ろ過器、タンパク質分離装置、生化学タンクなどの大型機械設備が安定的に稼働していた。唐氏は、「タツノオトシゴは水質と温度に対する要求が高い。生態養殖にスマート養殖を加えることで、タツノオトシゴの生存率を従来の6、7割未満から9割前後に高め、質も大幅に上がった」と述べた。

養殖場の全面的な自動給餌及び廃棄物処理などの機械設備の導入を奨励し、養殖業による水質オンラインモニタリング、自動警報、スマート調節などの機能を一体化した施設スマート化養殖の形成を支援……。唐山市は近年、養殖業のスマートトランスフォーメーションを持続的に推進している。（編集YF）

「人民網日本語版」2024年7月11日