世界により多くのグリーンで低炭素な商品を提供する中国
中国科学院はこのほど「消費側炭素排出研究報告書(2024)」を発表した。同報告書によると、1990-2019年の間、中国の消費側からの炭素排出量は生産側からの炭素排出量を長期間にわたり下回っており、その差は90年の7億トンから19年の18億トンに拡大した。中国の輸出貿易におけるエンボディドカーボン強度は83.3%削減され、世界により多くのグリーンで低炭素な商品を提供した。中国青年報が伝えた。
中国科学院上海高等研究院副院長の魏偉研究員は、「生産側の会計システムは生産活動の属地を境界としたもので、経済活動における国際貿易の炭素排出へのポジティブな影響を見落としている」と述べた。
魏氏は、「消費側の炭素会計は消費行動によって生じる炭素排出に焦点を当て、物品・サービスの消費により生じる非直接的な排出をカバーしている。異なる地域または業界の温室効果ガス排出量を全面的に会計し、経済活動におけるカーボンフットプリントを明らかにし、異なる消費主体が起こす炭素排出の動的状況を評価することができる。生産者と消費者の炭素排出の責任の所在をより明確にし、公平性と正義をよりよく実践するのに役立つ」と述べた。
同報告書は、中国の典型的業界の消費側炭素排出を例に挙げた。中国が21年に鉄鋼原材料製品の貿易により他国の代わりに負担した二酸化炭素純排出量は1億トンに達し、太陽光発電製品の貿易により他国の代わりに負担した二酸化炭素純排出量は2億5000万トンに達した。
魏氏は、「世界最大の太陽光発電製品供給国としての中国の太陽光発電製品の海外進出は、エネルギーの不足を補いエネルギーの安定性を高め、炭素排出を削減する重要な役割を担い、世界の排出削減のために積極的な役割を発揮している」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年6月6日
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