中国の優良牧草遺伝資源、初の宇宙船外曝露実験を完了
人民網日本語版 2024年05月08日14:07
中国農業科学院が7日、「当院蘭州牧畜・獣医薬研究所ストレス耐性牧草育種・利用イノベーションチームはこのほど、『中天シリーズ』ムラサキウマゴヤシやエンバクなど5点の遺伝材料を順調に回収した。これらの材料は中国の宇宙ステーションの宇宙放射線生物学曝露装置で11ヶ月にわたる船外照射を受け、このほど有人宇宙船『神舟17号』によって地球に持ち帰られた」と明らかにした。新華社が伝えた。
「神舟17号」が持ち帰った「中天シリーズ」ムラサキウマゴヤシやエンバクなどの遺伝材料。(画像出典:中国農業科学院)
科学研究者は今後、これらの種子を研究対象として、地上での育成実験を行い、収量、品質、ストレス耐性の向上をめぐり優良牧草新品種を育成し、中国の農業の持続可能な開発に強力なサポートを提供する。
同院蘭州牧畜・獣医薬研究所の関係責任者によると、同研究所は宇宙育種の分野で長年にわたり取り組んでおり、すでに「中天1号」「中天2号」「中天3号」という3つの国家ムラサキウマゴヤシ新品種と「中天4号」省レベルエンバク新品種の育成に成功している。これらの品種はすでに生産において広く利用されている。
宇宙育種は独創的で、安全な、独自の知的財産権を持つ育種材料と遺伝子源を提供できる。宇宙では高真空、微小重力、宇宙放射線の3つの相互作用により、種子の遺伝子に変異が生じる。宇宙での突然変異誘発を通じ、希少で画期的な優良遺伝資源が得られる可能性がある。(編集YF)
「人民網日本語版」2024年5月8日
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