国家発展・改革委員会「『輸出の多さ=過剰生産能力』との認識は成り立たない」
中国国家発展・改革委員会政策研究室の金賢東室長は17日の国務院新聞弁公室の会見で、いわゆる「過剰生産能力」問題について、「中国は毎年チップ、航空機、大豆、原油などの商品を大量に輸入しているが、まさかこうした商品の輸出国は皆過剰生産能力を抱えているとでも言うのか?」と問いかけ、「生産能力の問題は経済法則の観点から客観的かつ弁証法的に見る必要がある。市場経済の条件下では、需給均衡は相対的なものであり、不均衡は普遍的なものだ。生産が需要を適度に上回ることは、市場競争と優勝劣敗に有利であり、このような現象は普遍的に存在する。生産能力問題を国際貿易と結びつけ、『輸出商品の多さ=過剰生産能力』とする認識が一部にあるが、これは成り立たない」と指摘。
「経済のグローバル化の中、供給と需要はいずれもグローバル性を持つ。各国は自国が優位性を持つ産業においては生産能力が大きく、他の産業においては生産能力が少ない。これは各国の比較優位性によって決定づけられる。協力を強化してこそ、共同発展が可能となる」とした。
金室長は国際エネルギー機関(IEA)のデータを引用し、2030年には、世界の新エネルギー車の需要台数が2023年の世界の販売台数の3倍以上になると指摘。「グリーン・低炭素へのモデル転換を推進する過程において、電気自動車など新エネルギー車は膨大な市場需要を秘めている。これは各国の発展にとって共通のチャンスだ。中国は新エネルギー産業を発展させ続け、質の高い生産能力を提供し続けることで、自国の質の高い発展というニーズを満たすだけでなく、世界の気候変動対策やグリーン・低炭素モデルへの転換にも重要な貢献を果たす」とした。
第1四半期(1-3月)に中国の一定規模以上の工業企業(年売上高2000万元以上の企業)の生産能力稼働率が多少低下したことについて、金室長は「生産能力稼働率は短期的な生産・需要関係を反映する指標であり、需要状況や収益性などの要因の影響を受ける。中国の過去数年間のデータを見ると、この指標は四半期ごとの変動が比較的大きい。今年第1四半期には生産能力稼働率が総体的に少し下がったが、昨年第4四半期(10-12月)には相対的に少し高く、これは春節(旧正月)連休などの要因が関係している」と指摘。さらに、政府の初期段階の分析では、今後の数四半期で中国の生産能力稼働率は徐々に回復する見込みがあることを明かした。(編集NA)
「人民網日本語版」2024年4月23日
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