パンダの野外個体数が1900頭近くにまで回復 中国の希少動物保護が功奏す

人民網日本語版 2024年03月05日13:25

3月3日は「世界野生生物の日」で、今年で11回目を迎えた。今年の中国のテーマは「野生動植物のスマート保護体系構築」だ。中国国家林草局によると、長年の保護が功を奏し、中国の希少な絶滅危惧生物の数は安定して増加している。

例えば、アジアゾウの野外個体数は1990年代のおよそ150頭から、今では300頭あまりに増えた。

カオヴィットカンムリテナガザルは5つの群れ、計36頭にまで回復した。

また、希少な野生のネコ科の動物が雲南省の西双版納(シーサンパンナ)傣(タイ)族自治州に次々と姿を現している。

アオウミガメは人口繁殖により1万匹以上の稚ガメが生まれた。広東省雷州湾のシナウスイロイルカの個体群も安定して拡大している。

モニタリングによると、ジャイアントパンダの野外個体数は1980年代の約1100頭から、今では1900頭近くにまで増えた。

カイナンテナガザルの野外個体数は40年前の2つの群れの10頭未満から、今では6つの群れ37頭にまで回復した。

トキは1981年の発見時には7羽だったものの、今では1万羽以上にまで増えている。

「高原の精霊」と呼ばれるチルーの野外個体数は1990年代末の6-7万頭から、今では30万頭以上にまで増えた。

野生のソテツ科の植物「サイカス・パンジファエンシス(Cycas panzhihuaensis L. Zhou & S. Y. Yang)」は、1980-90年代の23万4000株から、今では38万5000株にまで増え、ユーラシア大陸で自然分布しているものとしては、緯度が最北で、標高が最も高く、面積が最大で、株数が最も多く、分布が最も集中している野生のソテツ群落となっている。

また中国はソテツ科の「サイカス・デバオエンシス(Cycas debaoensis Y. C. Zhong & C. J. Chen)」やラン科の「パフィオペディルム・アルメニアクム(Paphiopedilum armeniacum S. C. Chen & F. Y. Liu)」といった絶滅危惧植物206種類の野外復帰事業も展開しているほか、モクレン科の「Pachylarnax sinica」や、ヌマミズキ科の「Nyssa yunnanensis W. Q. Yin ex H. N. Qin & Phengklai」など数多くの樹木の野生復帰に成功し、その後も管理、保護、モニタリングを続けている。そして、「Pachylarnax sinica」は6株から今では1万5000株以上に、発見時はわずか3株だったマツ科の「ヒャクザンシラベ(Abies beshanzuensis M. H. Wu)」は今では4000株以上にまで増えている。

中国は近年、野生動植物スマート保護体系を構築して、野生動植物保護に重要な下支えを提供している。(編集KN)

「人民網日本語版」2024年3月5日

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